意気地のない男 (妹との体験談) 49490回

2007/03/04 21:08┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:意気地のない男 (OomuAvfU)
    一.

    これは一年前から現在まで続く私と妹の話です。
    今まで誰にも言えず一人苦しんできました。
    しかしもう耐えられません。
    そこで誰かに聞いてもらいたくてここに書き込みます。
    現在私は十九歳(販売店勤務)、妹は十三歳(中一)です。

    私達には父親がいません。
    父親はタクシーのドライバーとして日々私達家族のために必死になって働いていました。
    しかし今から七年前のある日、日頃の無理がたたったのか仕事中に居眠り運転をしてしまい
    対向車と激突し還らぬ人となってしまったのです。

    それからの私達家族の生活は悲惨なものでした。
    母は結婚前に勤めていた会社に無理を言って復職させてもらい、
    私たち兄妹のために昼も夜もなく働き、私自身もまだ幼い妹のために
    炊事から洗濯から家事を一手に引き受けていました。

    しかし、そんな生活が嫌だった訳ではありません。
    当時小学生だった私でもそのときの私達家族がどんな状況だったのかぐらいはわかっていました。
    妹もまだまだ親の愛情が恋しい年頃です。
    だから、忙しくてなかなか私たち兄妹の面倒をみることの出来ない母に代わって、
    私が妹のことを精一杯可愛がってやろう、妹には寂しい思いはさせないようにしよう、
    そう思って学校が終わればすぐさま妹と遊ぶ時間を作り、いつも妹の側にいてやるようにしました。

    実際私の友人などが妹に会ったときなどは、
    「俺にもあんな妹がいたらなぁ」
    とか
    「あれならお前がシスコンになるのもわかる(小、中、高校時代を通して私が妹につきっきりだったため、
    当時からの友人にはその頃からシスコンなどと言われてからかわれていました)」
    などと言われます。

    妹は現在中学一年生です。
    容姿は贔屓目に見てもかなり可愛い部類に入るでしょう。
    身長は160cmほどあり、すらっとした体型でありながら、
    それでいて出る所は出ているという非常に魅力的なスタイルをしていると思います。

    また妹はその容姿だけでなく性格も非常によく、小さいころから我侭を言って
    私の世話を焼かせることがほとんどなく、むしろ最近では進んで家事をやり始め
    料理の腕などはもう私にかなり近いところまできています。
    そんな妹ですから私も必要以上に可愛がり、傍から見ればそれこそ親ばか以上の
    可愛がりようで、妹を良家の箱入り娘のごとく育ててきました。

    そんな状況でしたから私たち兄妹はとても仲がよく、その仲のよさは近所でも評判になるほどでした。
    しかし、そのような甘く楽しい生活は長く続きませんでした。
    今から約一年前、私が高校を卒業して某デパートに就職し、妹が中学に進学してから
    私たち兄妹の運命の歯車が少しずつ、しかし確実に狂い始めていったのです。


    妹は現在私立のある有名お嬢様学校に通っています。
    その学校は地域でも有名な進学校で当然授業料などは馬鹿になりません。
    ですから、当初妹がその学校に通いたいと言い始めたときは、私も母も驚きのあまり声を失ったほどでした。
    私は妹は当然私と同じ公立の中学校に進学するとばかり思っていたので、驚いて妹にその理由を問いただしました。

    妹によれば、なんでも同級生のとても仲のよい親友がその学校に進学することになり、
    妹も一緒に通わないかと誘われているということでした。
    いくら最近の小学生が大人びてきているとはいえ、やはり子供は子供。
    他所の家の経済状態などは考えには入らないのでしょう。
    でなければ私達家族の現状ではそのような学校に通わせることなど
    到底できないということぐらいわかりそうなものです。

    妹も始めのうちはそういった事情から、この話にはまったく乗り気ではありませんでした。
    賢い子ですから我が家の経済状態を慮って、公立の中学校に通うつもりでいたようです。
    その考えを180度転換させたのが、そのお嬢様学校が実施していた奨学生制度でした。

    その奨学生制度とは、学業あるいはスポーツいずれかにおいて非常に優秀な成績を修めた
    生徒に対して入学金や授業料のほとんどを免除され、さらに学年が進んでもなお同様の成績を修めた生徒は
    まったく同じ条件で同系列の高校、大学へとエスカレーター式で進学できるというものでした。

    妹は普段から真面目な性格で、学業もしっかりとこなしていましたのでその学校を受験すれば、
    まず間違いなく問題の奨学生制度を受けることが出来るでしょう。
    妹はそういった制度の存在を知り、親友と同じ学校へ進学しようという気持ちが大きくなっていったようです。

    普段から日常の家事に追われて満足に同年代の子達と遊ぶ機会をもてなかった妹にとって、
    その親友と離れ離れになることは私達家族と引き離されることと同じくらい心細いことなのでしょう。
    私と母に向かってどうしてもその学校に進学したいと頼む妹に私達は何も言えなくなってしまいました。
    私はいつも我侭を言わず我慢ばかりさせている妹が可哀想になり、このときは妹の側に立ってやることにしました。

    始めは難色を示していた母も、妹の絶対に奨学生になって家には迷惑をかけないという強い意志と、
    私の説得によって最後にはとうとう承諾しました。
    母も妹についてはいつも苦労をかけているという思いがあったようです。
    またこのときになって初めて知ったのですが、実は我が家には父が残してくれた保険金があり、
    いざとなればその保険金で何とかなるから心配しなくていいよ、という母の言葉に妹も涙を浮かべ喜んでいました。

    そのときから妹は受験に向けて今まで以上に必死に勉強するようになり、
    翌年の冬、見事志望の学校に合格したのです。
    その頃には私もこの不況の最中、高卒という身でありながら就職が内定し
    我が家には久しぶりに笑い声が絶えない日々が訪れていました。

    そして長い冬が過ぎようやく待ち焦がれた春が訪れた四月、私と妹にも新しい生活が訪れました。
    私は初めての職場で毎日が新しいことの連続で、朝出かけて夜にはクタクタになって帰ってきて
    家では泥のようになって眠るだけという生活を繰り返していました。
    妹は新しい環境に今ひとつ馴染めないのか、家でもあまり笑顔を見せることがなくなっていました。
    しかし私は愚かにも、妹はもともとあまり活発な方ではないため、
    そのときは新しいクラスメート達とまだ打ち解けていないのかな、という程度にしか思っていませんでした。

    今思えばこのときの私の判断の甘さが、後に私たち兄妹を引き返すことの出来ない地獄へと突き落とすことになるのです。
    あの時妹のことをもう少し気遣ってやっていれば、妹の元気のない原因を聞き出してやっていれば……
    今でもそのことが悔やまれてなりません。


    二.

    私が妹の異変について気が付いたのは、妹が中学生になって一ヶ月ほど経った五月のある朝のことでした。
    その日、私は仕事の関係でいつもより三十分近く早い電車に乗っていました。
    その電車の中で私は妹を発見したのです。
    妹は私と同じ路線を利用しているのですが、いつもは妹の通学時間が私の通勤時間と合わないため
    これまで同じ電車に乗り合わせるということがありませんでした。

    その電車の中で妹は先頭車両の角のところで壁に向かって寄りかかるようにして立っていました。
    私は普段学校に通うときの制服姿の妹を見ることがなかったので、
    その姿にいつもと違う妹を見ているようで知らず知らず見とれてしまいました。

    私は妹の側に行こうかと思ったのですが、その車両はすし詰め状態でとても動くことなど出来ません。
    仕方がないので声だけでも掛けようとしたとき妹の様子がおかしいことに気付いたのです。
    妹は頭を俯き加減にして時折息を吐き出しています。そのときの
    「ふぅー……」
    という妹の吐息が妙に中学生らしからぬ色気を漂わせていたのです。

    そのとき私と妹の間には、一人の男が立っていました。
    その男は三十台半ばで服装は派手な柄の開襟シャツにグレーのスラックス、
    それにいまどき珍しいパンチパーマにサングラスと一目で怪しい、
    言ってみればその筋の人とわかるいでたちでした。

    後ろからよくよく見てみると、その男の肩が不自然に下がり妙な動きをしています。
    そしてその動きに合わせて妹は体を震わせ、時折ちらちらと後ろを振り返ろうとします。
    (もしかして妹は痴漢に遭っているのか)
    そう考えた私は、多少強引にその男の斜め後ろに位置を変え、その男の行動を監視しました。

    その位置から見ていると男の動きがはっきりわかるようになりました。
    男は後ろから妹を抱きかかえるようにして、左手をセーラー服の中に入れ胸を、
    そして右手は驚くことにすでにスカートの中にまで進入していたのです。

    男の明らかな痴漢行為を垣間見て私はすぐに男の行為を止めさせなければと思い、
    男の手を掴もうとしました。
    しかし、頭ではやろうとしているのに体がまったく動かないのです。
    (何してる。妹が痴漢に遭ってるんだぞ! 早く助けてやれ!)
    それでも私の体は凍り付いてしまったかのようにピクリとも動きません。
    確かに男の風貌があまりにもいかついために、それを恐れていたという部分はあります。
    しかし何よりも私の行動を押しとどめた原因は、妹がそのときにとった驚くべき行動にあったのです。

    私が男の行動をたしなめようかどうか迷っていたとき、
    男は妹の耳元に口を寄せ何事かを囁きました。
    すると妹は一瞬男の方を潤んだ瞳で見つめた後、おずおずとその手を男の股間に持っていったのです。
    妹のその行為を見たとき私はパニックに陥り頭の中が真っ白になってしまいました。
    (どういうことだ? 妹はこの男に無理矢理痴漢行為をされているのではないのか?)
    (この男は妹に何を言ったのだろう? 妹は今回が初めてではないのか?)
    状況を整理しきれずさまざまな考えが頭の中を駆け巡ります。

    そうこうしているうちに、妹の手はスラックスの上から男の股間を摩り始めました。
    (由紀<妹の仮名です>は何してるんだ? そんなことはやめろ!)
    そう思っても実際に行動に移すことは出来ません。
    そうして私が呆然としているうちに、男はまた妹の耳元で何事かを囁きました。
    すると妹は小さく頷き、今度はなんと男のスラックスのチャックを下ろし始めたのです。
    そしてチャックを下ろしきると妹は自らチャックの中にその可憐な指を入れ男の物を取り出しました。

    もはやそのときの私は何か取り憑かれたかのように、男と妹の行為を見ていることしか出来ませんでした。
    男の一物はすでに固くそそり立ち、そのグロテスクな姿を多くの人がいる満員電車の車内に晒していました。
    まったくもって醜悪なその物はしかし、20cmはあろうかという長大さと恐ろしいほどの太さ、
    そしてその表面にはなにやら得体の知れないデコボコを持っていたのです。
    これまで他人の勃起した性器など見たことのない私ですから、
    比較するのは当然自分の物ということになります。
    しかし、男の物はそれまで普通だと思っていた私の物より遥かに大きかったのです。

    私を打ちのめしたのはそれだけではありませんでした。
    男のそのグロテスクな一物を引っ張り出した妹の指が、そのまま男の物に絡み付いていったのです。
    そしてしっかりと男の物を握った妹は、ゆっくりと手を上下に動かし扱き始めました。

    その動きに呼応するかのように男の両腕も動きを激しくしていきます。
    おそらく豊かな膨らみをもった胸を触っているのだろう左手の動きは、
    セーラー服の下に隠れてよくわかりませんでしたが、
    もう片方の手の動きはほとんど捲くられているスカートの隙間からちらちらと伺うことが出来ます。
    時折見えるその光景からは男の手がスカートはおろか、
    妹のまだ中学生らしい白い下着の中に入っていることさえ確認出来ました。

    白い下着の中で、男の指はかなり激しく動いているようです。
    その動きに合わせて妹の体がゆらゆらと揺れ、下唇を強く噛み締めた口からは
    時折悩ましげな吐息を漏らします。
    そして男の指がさらにスピードを上げ妹が堪えきれずに
    「はっぁぁ……んっんっ……」
    と喘ぎ声とも取れる声を上げ始めた頃、男はいきなり指を下着の奥へと突き入れるようにしました。

    その瞬間妹は体をピンと伸ばし、
    「んんんっぅううー!」
    と一際大きな声を出し硬直してしまいました。
    幸いその声は電車が急カーブに差し掛かったところの車輪の軋みの音でかき消されたようですが、
    妹はその後も俯き頬を上気させ、はぁっはぁっと荒い息をついていました。
    そのときまで恥ずかしながら童貞だった私ですが、友人に誘われAVなどを観る機会があったので
    妹がどういう状況にあったのかはわかります。
    妹はこの満員電車の中で、チンピラ風の中年男の一物をその手で扱きつつ
    男の巧みな指技によって絶頂へと導かれてしまったのです。

    ありえると思う? こんなこと

    妹の呼吸が整うのを待って、男は再び妹の耳元で何かを囁きました。
    妹は頬を真っ赤に染めていやいやをするように小さくかぶりを振ります。
    男は顔に厭らしい笑みを張り付かせながら、それまで妹の性器を愛撫していた右手を
    スカートの中から抜き取り妹の顔の前に持っていきました。
    そして、妹の目の前で指をゆっくり開いたり閉じたりし始めたのです。
    すると男の人差し指と中指の間を少し透明で粘り気のある液体が糸を引いていました。

    その光景を見て私はまたしても大きなショックを受けてしまいました。
    それまでの私は妹の痴態を目の当たりにしながらも、心のどこかで
    (そんなはずはない。妹は痴漢なんかに遭って感じるはずなどない)
    というささやかな望みを持ち続けていました。
    しかし男の行動は、そんな望みすら粉々に打ち砕いてしまうほど残酷なものでした。
    妹は男の痴漢行為によって性器を濡らし、その愛撫によって快感を貪り尽くしていたのです。

    その時点で私は全身が脱力してしまい、立っているのがやっとという状態でした。
    しかし男と妹の行為はそれで終わったわけではありませんでした。
    男は妹の出した粘液で濡れて光るその人差し指と中指を、
    二本まとめて妹の唇に突きつけました。
    するとなんということでしょう。
    妹はその可憐な唇を開き、男の指をゆっくり咥えていったではありませんか。
    そしてその指についた自分の愛液を舐めしゃぶり始めたのです。

    その行為は以前AVやエロ本などで見たフェラチオそのものでした。
    また絶頂の余韻からか、それまで止まっていた妹の右手もその行為に合わせて動きを再開しました。
    男の一物はそれまでの行為に興奮したのか、その先端から透明な粘液を吐き出していました。
    妹の手はその先走り液を指に絡め取りながら、男の肉棒全体にまぶすように擦り付けています。
    そしてそのヌメリを利用して妹の右手で扱くスピードが徐々に増していきます。

    妹の淫技に興奮しているのか、男は少し呼吸を荒くしています。
    そのとき私の耳に突然次の駅への到着を告げるアナウンスが聞こえてきました。
    それまで二人の行為に夢中になっていた私は、その声に途端に現実に引き戻されてしまいました。
    しかし目の前で男はそんなことなどまるでお構いなしといった風で、
    妹の手淫を楽しんでいます。

    そして、私がいよいよ次の駅に着いてしまうと焦り始めたとき、
    男は再び妹の耳に囁きかけました。
    到着駅を目前に少しざわつき始めた車内で、なぜか男のその囁きだけははっきり聞こえました。
    「そろそろいくぞ」
    男がそう言うと妹はそれに応えるように小さく頷き右手のスピードを上げました。

    男はそのとき自らの肉棒を妹のスカートの中に入れると、
    「ふんっ」
    と小さくうめいて腰を震わせました。
    おそらく妹のスカートの中であの長大な一物から妹の下半身に
    汚らしい精液を撒き散らしているのでしょう。
    妹はその間微動だにせず男の行為が終わるのを待っています。

    男は長い射精が終わると、そそくさと一物をスラックスの中に仕舞い込み
    その後は何食わぬ顔で妹の程よく肉付きのいいお尻をねちっこく撫で回しています。
    妹もそれまでの行為が嘘のように平然として電車が駅に到着するのを待っていました。

    電車がホームに到着しドアが開くと、妹と男は別々に人の流れに乗りながらするすると改札の方に向かいます。
    それまで車内でのあまりの出来事に半ば放心状態だった私も、
    急いで電車を降り妹の後を追いました。
    妹に先程のことを問いただし、場合によってはあの男を警察に突き出してやろうと思ったからです。

    人の波をすり抜けながら妹に近づいた私は思い切って声を掛けました。
    「由紀」
    すると、妹は驚いてこちらを振り向き怯えた瞳で私を見ました。
    声を掛けたのが私だとわかると、妹は途端にほっとした顔になり、
    「お兄ちゃん、どうしたの? こんな時間にいるなんて珍しいじゃない」
    といつもの妹らしい声で問い掛けてきます。

    先程までの生々しい行為に圧倒されていた私は、
    妹の様子があまりにも普段と変わりがなかったことに拍子抜けしてしまい、
    「あ、ああ、今日は会社の仕事の都合でいつもより早く出なくちゃならなくてね」
    とまったく普通のことしか言えませんでした。
    「それにしてもラッシュの電車ってのは大変だな。由紀も何か困ったこととかないか?」
    何とかそう切り出しても、
    「お兄ちゃんは普段乗りなれてないからそう思うんだよ。
    私なんかもう一ヶ月も乗り続けてるんだから、もう慣れちゃったよ」
    と軽く返されてしまいます。

    それからも一言二言なんでもない会話を交わし、私達は別れました。
    私は妹の何気ない態度に、
    (もう一ヶ月も乗り続けてるってことは、その間ずっとあいつに痴漢され続けているってことか?)
    (由紀はもう慣れたって言ってたな。確かに今日のあの様子は一日二日のものじゃない)
    と、頭の中で悶々と考え込んでいました。
    そのとき何気なく妹の方を振り返ってみました。
    すると、なんとあの男が妹の側に近寄っていっているではないですか。
    私は驚いて慌てて近くの柱の陰に隠れて二人の様子を伺いました。
    きっと周りの人間からは、かなり怪しい奴だと思われていることでしょう。
    しかし、今はそんなことを気にしている場合ではありません。

    柱の陰から二人の様子を伺っていると、男が妹に向かってなにやら話し掛けています。
    (何の話をしているのだろう?)
    私が気になって覗いていると、突然二人がこちらの方を向きました。
    私は慌てて柱に隠れ、しばらくしてから再び顔を覗かせました。
    妹は男に向かって首を横に振りつつ何かを言っています。
    男が何か言うと妹は俯き恥ずかしそうにしています。
    その後男が一方的に妹に話し掛けると、さっさとどこかへ行ってしまいました。
    一人残された妹は、しばらく男を見送ったあとクルリと向きを変えると改札の方へと消えていきます。
    それを見ながら私はこれから妹に対してどう接していけばいいのだろう、と思案に暮れていたのでした。

    三.

    その日一日私は朝のことで頭が一杯で、まったく仕事に身が入りませんでした。
    おかげで簡単な仕事でさえミスを繰り返し、上司に大目玉を食らう始末。
    それでも私の頭の中は妹のことがグルグルと廻り、妹のことしか考えられなかったのです。

    (そういえば中学に通いだしてから、妙に元気が無くなっていたな)
    (朝のあの痴漢が原因だったんだろうか?)
    (母さんの話じゃ、最近はクラブ活動のせいで帰宅時間がかなり遅くなってるらしい)
    (ひょっとして学校帰りにもあの男と会ってるんじゃないのか?)
    (そんな馬鹿な。由紀に限ってそんなことあるわけない)
    考えれば考えるほど思考は泥沼にはまり、答えの出ない堂堂巡りを繰り返します。

    その日も私はいつものように夜十時頃に帰宅しました。
    最近帰宅が遅いといっても妹は中学生です。
    すでに家に帰って私の分の遅い夕食の支度をしてくれていました。
    「おかえりなさい。朝から晩まで毎日大変だね、お兄ちゃん」
    妹はいつもと変わらぬ屈託のない笑顔で私を出迎えてくれます。
    「ああ、ただいま」
    私は素っ気ない返事を返して台所で忙しく働く妹の後姿を見つめていました。
    妹は慣れた手つきでまな板の上の魚に包丁を入れていきます。
    「なぁ、由紀」
    「なあに、お兄ちゃん?」
    私は意を決して妹の最近の行動について訊いてみることにしました。

    「由紀、最近帰りが遅いんだってな。部活動はそんなに大変なのか?」
    「もうー、お兄ちゃんもママとおんなじこと言うの?」
    「いや、やっぱり心配だろ? 由紀もまだ中学生なんだし」
    「ママもお兄ちゃんも私のこと子ども扱いしてぇー。
    今までだって私、学校のことも家のこともちゃんとやってきたでしょ?
    ちょっとは信頼してよ」
    妹は少し頬を膨らませて抗議の声を上げます。
    (そういうところが子供っぽいんだけどな……)
    心の中で苦笑しつつも、確かに今まで妹は良くがんばってるなぁ、と頷きかけます。
    しかし、朝のあの一件を思い出すととても冷静に見ていることは出来ません。
    それでも、
    「うん、まぁそれはわかってるよ。由紀ががんばってるのは俺が一番良く知ってる。
    でも母さんにはあんまり心配掛けないようにしろよ」
    と、当たり前のことしか言えませんでした。
    「わかってるって。心配しないで」
    妹は明るく言うと、私の料理を用意し終えてそのまま風呂に入るために部屋へ着替えを取りに行きました。

    結局肝心のことは何も訊けないまま、妹は自室に戻り寝てしまいました。
    私は自分の意気地の無さに呆れつつ、風呂に入ろうと脱衣所に行きました。
    いつもであれば、一日の疲れで何も考えることなく風呂に入り
    そのまま寝てしまうのですが、なぜかその日に限っては朝のことが思い返され
    ふと胸騒ぎがしてきました。
    (そういえばあの男は由紀のスカートの中に出していた)
    (ということは由紀の下着にはあの男の精液が……)
    一度気になりだすともう頭の中はその考えで一杯です。
    そして悪いことだとは思いつつも私は洗濯機の蓋を開け中を覗き込みました。

    今考えればどうしてあんなことをしてしまったのか、まったく理解できません。
    あの時の私はホントにどうかしていたんです。
    洗濯機の中を覗き込んだ私の目に妹がさっきまで着ていた部屋着が飛び込んできます。
    私は緊張しながら中を漁り、そしてとうとう見つけてしまったのです。
    だんだん暖かくなって薄くなってきている妹の長袖のシャツにくるまれて、
    妹の白い綿のパンティーがありました。

    私は震える手で妹の下着を取り出し、ゆっくりと開いて観察しました。
    そしてその中学生らしい下着に似つかわしくない若干黄ばんだ染みを見てしまったのです。

    それを見た瞬間私の理性は弾け飛びました。
    気が付けば左手で妹の下着を握り締めながら、
    右手はすでに硬く勃起した自らの肉棒を扱き上げていたのです。
    私は妹の下着の匂いを嗅ぎ、股間のクロッチの部分に残る妹の愛液のあとを舐め
    ひたすら己自身を扱き上げました。
    「あぁ、由紀ぃ……由紀ぃぃー……」
    私の頭の中では朝の電車内での光景がフラッシュバックしていました。
    その妄想の中では妹が痴漢に遭っている、ただそれだけではありませんでした。
    痴漢が妹の性器を弄った指を妹にしゃぶらせるとき、
    いつの間にか痴漢の指はあのグロテスクな肉棒に変わり、
    その巨大な一物を妹があの小さな口で一所懸命に奉仕しています。
    痴漢が妹のスカートの中に精液を撒き散らしているとき、
    妹は車内でその形のいいお尻を丸出しにして、
    バックから男にズンズンと犯されています。

    妄想の中で私は男に犯される妹を前にまったく成す術が無く、
    今と同じように情けなくも自分で自分を慰めているのです。
    その間妹はまったく嫌がることなく男から与えられる快感に身を任せ、
    淫欲に濡れた瞳で私を見上げ、愉悦の声を上げます。
    「アァー、イイッー! もっと、もっと由紀のおま○こ突いて!」
    「あぁぅ、んっ、イィ……イクよぅ……イッチャうよぉぉー!」
    ほとんど泣き顔で半狂乱のようになっている妹を尻目に、
    男はまったく動じることなく猛然とスパートを開始します。

    「んぁぁっ……ダメ! そん……ぁっ……に強くしちゃ、
    ひっ……由紀のおま……○っ……こ……壊れちゃうぅー!」
    妹はすでに何がなにやらわからなくなっている様子で、
    ひたすら嬌声を上げ続けます。
    そのときおもむろに男が妹の性器の奥深くにその巨大な肉棒を叩き込んできました。
    ズンッ! という音が聞こえてきそうなほど深く突き入れられたとき、
    妹は目をカッと見開きその口から喉も張り裂けんばかりの大声で、
    「アアアアアアアァァァーーー! イクゥゥゥゥ! イクゥゥゥ!」
    と絶叫しオーガズムを迎えました。
    そして、それと同時に私も妹の下着の妹の股間が当たる部分に向かって
    大量の精液を吐き出してしまったのです。

    それまでの私の人生の中で、これほどの大きな絶頂はこれが初めてでした。
    妹の下着に放出した大量の精液は吸収しきれなかったほとんどが、
    その小さな布から溢れ床を汚していました。
    しばらく放心していた私でしたが、徐々に理性を取り戻し自分のやったことに対して、
    取り返しのつかないことをやってしまったという気持ちが急速に膨らんできました。
    慌てて妹の下着を洗濯機の中に戻し、床にこぼれた自分の精液を処理しました。
    そのときの余りに惨めな気持ちは今でも忘れられません。
    そして可愛い妹に対してこのような邪な気持ちを抱いてしまったという罪悪感から、
    翌朝妹とまともに目を合わせることが出来なかったのです。

    四.

    翌朝から、私はいつも通りの時間ではなく妹の通学の時間に合わせて家を出ました。
    本来いつもより早く出社しなければならないのは前日だけでよかったのですが、
    あの日の妹の痴態が頭を離れず、また妹と男の関係がここ最近のことだけではない気がしたからです。
    そのため普段よりも少し早めに家を出て、妹の朝の通学の様子を見張ることにしたのです。

    しかし、予想と違いその日もその次の日も男は現れませんでした。
    私の考えでは最悪の場合、妹は毎朝あの男によって痴漢行為を受け
    あのような辱めを受けているのではないかと思っていたので、
    これには非常に拍子抜けしてしまいました。

    問題の痴漢行為があったのは月曜日でしたが、その次の日から四日間は男が現れることはなく
    いたって平穏な通勤・通学の風景が車内にはありました。
    そしていよいよ五日目の土曜日(妹の学校は進学校でもあるので土曜日も午前中だけ授業があるのです)、
    私はその日で妹の監視をやめる気でいました。
    妹はあれからも普段と変わりなく過ごしていましたし、男もあれから一度も姿を見せていない。
    あの時の妹の慣れ方には疑問を感じますが、それもあの男にそれまでに何度か痴漢に遭っていたのは
    事実でも、もうこれからは妹に痴漢するのは止めることにしたのでは。
    あの日妹と別れ際男が妹に対して何か喋っていたのは、そのことなのではないか。
    などというとんでもなく甘い考えが私の中にはありました。
    しかし、それがまったくの見当違いであること、男が妹の幼い肢体を貪り尽くすために
    しつこく狙い続けていたということをその日私は嫌というほど思い知らされることになるのです。

    その日の私は、それまでの四日間で男が姿を現さなかったためかなり気が緩んでいました。
    いつもなら妹が駅に着くよりも早めに到着し、常に妹の周りに気を配りながら
    同じ車両に乗り込んでいたのですが、その日はつい寝坊してしまい駅に到着した時には
    妹はすでに電車に乗り込もうとしていたときでした。

    それでも私はそれほど慌てることなく、
    (まぁ、由紀が見える範囲に乗れればいいや)
    などど呑気に構えていたのですが、妹の乗るドアに並ぶ人の中に
    あの男の姿を認めて全身の血がさっと引いていく気がしました。

    私は慌ててその男に続いて乗り込もうとしましたが、時すでに遅く
    男は妹を車内の一番死角になる角の部分、以前私の目の前で妹に痴漢行為を働いた
    その場所へと押し込んでいきました。
    そのとき私はなんとか同じドアから乗り込むことが出来たものの、
    男と妹とは間に人を挟んで離れてしまい、かろうじて妹の横顔が確認できるぐらいの
    場所に陣取ることしか出来ませんでした。

   車内がいつものように乗客で溢れ返り、電車が動き出すと同時に
    男は妹に再びあの淫らな痴漢行為を始めたようです。
    横から妹の表情だけを頼りに男の行為を推測するしかないのですが、
    その時点で男の手はすでに妹の敏感な部分を捉えていたようです。
    妹は私が初めて二人の行為を目撃したときのように、わずかに顔を俯かせながら
    頬は羞恥のためか、あるいは男に与えられる快感のためかほんのり赤く染まっています。

    時折顔を上げ「ふぅー」と吐息を漏らし、車内の一点を見つめていたかと思うと
    また目を閉じて顔を伏せるという動作を繰り返す妹は、男の淫らな指先にすっかり翻弄されているようです。
    (由紀……。やっぱり……)
    私は絶望的な気持ちで、妹の快感によって洩れてしまいそうになる声を
    必死でこらえようとしている横顔を見つめていることしか出来ませんでした。

    そのとき電車が急カーブに差し掛かり、激しく車体が揺れました。
    その反動で私と二人の間にいた人が体勢を崩し、その体勢を直そうとして位置を変えたため
    私は妹の様子が今までよりはっきり見えるようになりました。

    そのときの妹は前回男に陵辱を受けていたときのように
    胸を左手で揉みしだかれるさまがセーラー服の上からでもはっきりとわかります。
    セーラー服の下で蠢く男の左手はかなり強く妹の胸を揉んでいるのでしょう。
    あるいは妹の可愛いブラジャーすら押しのけて直に柔らかい乳房を、
    またその愛らしいピンク色の乳首を弄っているかもしれません。

    こんなときになんですが、私はまだ妹と一緒に風呂に入っていたときのことを思い出していました。
    私と妹は仲が良かったのですが、妹と最後に一緒に風呂に入ったのは妹が小学四年生のときでした。
    そのときの妹はまだまだ幼く、乳房の膨らみなどまったく感じさせず、
    股間もただ一筋のスリットがあるだけという女性の色気など微塵も感じさせない身体でした。

    「ぁぁあっ……はぁぁー」
    幼い妹との思い出に耽っていた私は妹が堪えきれずに上げた微かな喘ぎ声で現実に引き戻されました。
    慌てて妹の様子を確認すると、どうやら男の右手が妹の大事な所への攻撃を強めたようです。
    妹のスカートが捲くれ上がりその中に入る男の右手が妖しく動いています。

    (あぁ……、由紀……そんなに気持ちいいのか……)
    そのときの私には妹がまったくの別人のように見えていました。
    私の思い出の中にある幼い妹の身体……。
    今はあの頃よりも成長しているであろう目の前の妹の身体と、
    その柔らかい肢体を好きなように蹂躙する男を交互に見ながら、
    私は妹がもう既に手の届かないどこか遠くへ行ってしまったかのような感覚を抱きました。
    そしてその想いはおそらく間違いないのでしょう。

    私が心の葛藤に苦しんでいると、ふと誰かの視線を感じました。
    気になってその視線の主を探してみると、なんとあの男がじっと私のことを見ているではありませんか。
    驚いた私が男の視線を受け固まっていると、男はニヤッと笑い
    私に妹を見ろという風に顎で私に指示します。

    私は不審に思いながらも男の指示通りに妹に視線を戻しました。
    妹は相変わらず男の淫技に感じ入っている様子で目を閉じ下唇をぎゅっと噛み締めて俯いています。
    私は一体これから何が起こるのかと、不安とそしておそらくは僅かな期待を込めて
    妹の様子を見つめていました。

    そうこうするうちに男は左手をセーラー服の裾から引き抜き下の方へと下ろしていきます。
    そして制服のスカートを掴むと、ゆっくりとたくし上げ始めたのです。
    真面目な妹らしくスカートの丈は最近の女子学生のように短くありません。
    その膝丈のやや長めのスカートが男の手によって徐々に捲り上げられていきます。
    妹は男の行為に気付いていないのか、未だに目を瞑ったまま俯き加減にしています。

    男によって捲り上げられているスカートは、もはやその役目を果たさない所まで引き上げられ
    もう少しで妹の可愛い下着が見えてしまうというところまできています。
    そしていよいよそのときがきたというそのとき私はそこに信じられないものを見てしまったのです。

    少しずつ捲り上げられたスカートの下から現れたのは、前回見た妹らしい白い綿の下着ではなく
    レースに縁どられ股間の部分が透けた黒く厭らしい下着だったのです。
    私は唖然としてしまいました。
    あの妹が、つい最近まではただただ清純そのものだとばかり思っていた妹が、
    こんな大人の女性が履くような厭らしい下着を着けているなんて……。
    家事を妹がするようになってからは洗濯も妹の担当になっており、
    以前のように私が妹の下着を洗ったり干したりということが無くなっていたので、
    妹がこのような下着を持っていたということにただ驚くしかありませんでした。

    そのときふと男の方に視線を戻すと、男は私の方を見てニヤニヤしています。
    そして声を出さずに口の動きだけで何かを伝えようとしています。
    ”ヨ・ク・ミ・テ・ナ”
    なんとかそのように言ったのだろうということが判断できました。
    私が慌てて男の手元に視線を移すと、男の手はすでに妹の下着を太股の途中まで引き下ろしていました。
    妹のみずみずしく張りのある太股に引っかかっている下着には妹の出した愛液がじっとりと染み付いています。
    そのまま目線を上に上げていくとそこには妹の無毛の割れ目がありました。
    そして、本来ならしっかりと閉じているはずのその割れ目を男の無骨な指がパックリと開いていたのでした。

    私の目はその光景に釘付けになっていました。
    頭の中ではさまざまな思いが駆け巡ります。
    (なんて厭らしいんだ……。由紀はしっかりと感じているじゃないか……)
    (由紀はまだ毛が生えていなかったのか?)
    (中学生といえばもう生えていてもいいはず……、パイパンというやつか?)
    (あんなにテカテカと濡れて、ピンク色の中身が見えているぞ……)
    そのとき男の指が動きを再開しました。
    妹の秘唇に入り込んだ中指でおもむろに抽送を開始したのです。
    「んあっ……はぁぁん、んんぅ……」
    妹の悩ましげな吐息が聞こえてきます。
    今更ながらに気が付いたのですが、どうやら次の駅までもう少しのようです。
    男はいよいよ妹をイかせようとしているようです。

    私はすっかり興奮しきっていました。
    恥ずかしい話ですが、私の下半身は妹が痴漢にイカされようとしているその光景を見て
    これまでにないぐらい激しく勃起していたのです。
    目の前では妹の秘唇に挿入されている男の指が一本から二本に増えて、
    妹の中を激しく掻き回しています。
    「はぁ、はぁ、……ぅん……ぁんあぁぁ……」
    荒い息を吐きながら仰け反らせた妹の顔は今まで見たことがないほど妖艶で、
    とても中学生とは思えませんでした。

    ぎゅっと噛み締められた妹の唇から「あうっ」とやや大きめの喘ぎ声が発せられました。
    視線を妹の股間に戻すと、男は右手の指で妹の性器の奥を掻き回し
    左手の親指と人差し指でクリトリスの皮を剥き直接刺激しています。
    すでに男の両手は妹の吐き出した愛液でびしょびしょになり、
    男の手を溢れて流れ出した愛液が妹の太股からふくらはぎを伝い白い靴下を濡らしています。

    「あっ、あっ」
    男の指が秘唇を出入りするたびに妹の口から途切れ途切れに声が漏れます。
    妹の秘唇から男の指に粘々した愛液が糸を引き、
    股間からヌチャヌチャと淫らな音をたてているのが聞こえてきそうです。

    すし詰めの車内でその僅かな空間だけ周りから切り取られたように淫靡な空気を醸し出しています。
    「はぁ、はぁ」
    という妹の呼吸に合わせて男の指の動きが激しくなっていきます。
    (ああ……由紀、気持ちいいのか? そんな男に触られて感じているのか?)
    私の興奮もどんどん高まっていきます。
    もうすぐ次の停車駅に到着するというアナウンスが流れ始めました。
    そのアナウンスを聞いて男の指の動きが一段と速くなります。
    「……ぁ……ふんっ……んっ……んっ」
    妹はもう堪え切れないという風に両手をぎゅっと握り締めて男の為すがままになっています。
    妹の股間をグチョグチョに濡らしながら男はラストスパートに入ったようです。
    高速で抽送を繰り返す指をおもむろに妹の性器深くに突き立てました。
    「ィクッ!」
    その瞬間私は妹が小さく呟いた声をはっきり聞きました。
    そしてその声を聞いたとき、私もトランクスの中に大量の精液をぶちまけてしまったのです……。

    五.

    駅のホームに滑り込んだ電車から多くの乗客が吐き出され改札に向かって人の流れがつくられます。
    私はその様子をベンチに座ってぼんやりと眺めていました。

    妹を絶頂に導いたあと、男は妹の下着を直し以前のように
    妹の分泌物によって汚れた指を妹に舐め取らせてきれいにさせてから
    開いたドアからさっさと出て行ってしまいました。
    妹も何事もなかったかのように少し火照って赤らめた頬のまま階段を上がっていきました。

    一方私はというとその二人とは対照的に、射精後の脱力感から
    電車を降りてすぐホームのベンチにへたり込み、つい今しがた目にしていた光景を思い出していました。
    車内で後ろから痴漢に大事な所を弄くられて感じている妹の横顔……。
    その顔はまだ幼い中学生だとばかり思っていた妹のそれではありませんでした。
    (由紀、感じていたな……。そして、あの男にイカされていた……)
    (もう間違いない。あの男はこれまでも、そしてこれからも由紀を嬲り者にするつもりなんだ)
    (でも俺に何が出来る? 由紀があの男にイカされているところを目の前にしながら
    何も出来ず、挙句の果てには自分の快感のために由紀を見捨ててしまったこの俺に……)
    私はその日は結局会社には体調を崩したと嘘をつきズル休みをしてしまいました。
    電車内での妹の表情が、そして電車を降りる際に私に意味ありげな視線をよこし、
    あの厭らしいニヤけた笑みを見せた男のことが頭から離れなかったからです。

    (これからどうしようか……)
    あれから自宅の最寄駅へととってかえした私は、
    しかし家に帰ることもなく駅前の喫茶店で暇を持て余していました。
    さっきからコーヒー一杯で何時間も粘っていましたが、昼食時になって
    徐々に客が増えてきた店内で店の主人の冷たい視線を受け、なんとなく居心地の悪さを感じていました。
    本当ならさっさと出て行きたいところですが、朝の強烈な体験のせいで
    そのときは何もする気が起きませんでした。

    そんなとき、ボォーと外を見ていた私の目に駅の構内から出てきた妹の姿が飛び込んできました。
    今日は土曜日で午前中に授業が終わるのでもう帰ってきたようです。
    店の窓ガラス越しにその姿を確認した私は、慌てて勘定を済まし店を飛び出しました。
    店の前の広めの道路を挟んだ反対側の歩道を妹は同じ制服を着た一人の女の子と歩いています。
    私はその女の子に見覚えがありました。

    その子は中西沙織<仮名>といって妹に今の学校を受験するように勧めた妹の親友です。
    身長も高めでスラリとした妹とは対照的に、150cmに届くかどうかという身長と
    その背の高さにはアンバランスな大きめの胸が特徴的な子です。
    顔は妹が美人系の顔だとすると、沙織ちゃんは可愛い系でまだまだ小学生といってもいいぐらいです。
    また妹が背中の中程まで髪を伸ばしているのに対して、沙織ちゃんはショートカットと
    何から何まで妹とは正反対の子でした。

    そんな沙織ちゃんは性格も妹とは正反対で、言いたいことは何でも
    びしっと言ってしまうとても元気で明るい子で、ちょっと内気な妹とどこが合ったのだろうかと
    見ているこちらの方が不思議に思ってしまうぐらいです。
    それでも小学三年生のときに同じクラスになって以来、妹と沙織ちゃんは大の仲良しで
    親友としてこれまでずっと一緒に過ごしてきたのでした。

    妹は楽しそうに喋る沙織ちゃんの話をニコニコ聞きながら、時折相槌を返しているようです。
    そんな二人を見ながら私は道路の向かいの歩道を二人のあとをついていっていました。
    (おれはなにをやっているんだろう……。これじゃ俺は妹のストーカーみたいじゃないか)
    自分の姿を想像して私は情けない想いにとらわれました。
    それでも妹のあとをつける足を止めることが出来ません。

    妹と沙織ちゃんは交差点で信号待ちをしているようでした。
    二人で何か楽しそうにおしゃべりしています。
    そして信号が青に変わり横断歩道を渡りきったところで妹はおかしな行動に出ました。
    沙織ちゃんに二言三言何か言うと、沙織ちゃんと別れて別の方角へと歩き始めたのです。
    (変だな……、沙織ちゃんの家はウチの近くだからこんな所で別れる必要はないのに)
    不安に思った私は急いで妹のあとを追おうと思ったのですが、
    間の悪いことに信号に引っかかってしまい足止めを喰らっていました。

    そうこうしているうちに妹は角を曲がりその姿が見えなくなってしまいました。
    信号が変わるまでの間、私の頭の中ではまたしても良からぬ考えばかりが浮かんでいました。
    (由紀はどこへ行くつもりなんだ?)
    (まさかあの男と会うのでは? あの男は私達の最寄駅から乗り込んできているようだ。
    もしかしたら意外とこの近くに住んでいるのでは?)
    (だとしたら妹は男の部屋に行くつもりなのか?)
    (その部屋で電車の中では出来ないもっと淫らなことをするんじゃないか?)
    考えれば考えるほど頭の中はごちゃごちゃになって混乱するばかりです。

    ようやく信号が変わったとき私は思わず走り出していました。
    急いで妹が入った路地へと向かいますが、そこにも妹の姿はありません。
    焦った私は闇雲にあたりを探し回りました。
    そうして走り回っていると運のいいことに妹の姿を見つけることが出来たのです。

    妹は人気のない路地に面した古びたマンションに入っていきます。
    そこは築何十年になろうかというほど古ぼけた五階建ての建物で、
    剥き出しのコンクリートの壁には幾つもの亀裂が走っています。
    普段からまったく手入れがされていないのだろう汚れたエントランスを抜けて、
    妹は奥のエレベーターへと乗り込んでいきました。

    私はすぐにでもあとを追おうと思ったのですが、その衝動をなんとか堪えて
    そのマンションの部屋の玄関ドアが見える通りに場所を移し妹が現れるのを待ったのです。
    しばらく待っていると妹は四階の玄関前の廊下に現れました。
    そしてそのまままっすぐ進み、左から三番目のドアの前に立ち止まりインターホンを押しています。
    妹がインターホンを押すとしばらくの間が空き、その後ドアを開けて一人の人物が顔を覗かせました。
    私はその人物の顔を見て思わず「あぁ……」と声を漏らしてしまいました。
    その人物は誰あろう、朝電車の中で妹に対して痴漢行為を働き、
    その陵辱の限りを尽くしたあの男だったのです。


    六.

    妹が男の部屋に入って三時間ほどが経過しようとしていました。
    私はその間、男のマンションを見張れる通りを一歩も動くことができずに
    ただ妹がその部屋から出てくるのをじっと待っていました。

    (由紀は今ごろ何をしているのだろう……)
    (やはりあの男とセックスをしているのだろうか)
    (一体由紀とあの男の関係はどういうものなんだ?)
    (電車での様子を見るととても普通の恋人同士には思えないが……)
    男の部屋のドアを見張りながらも、私の頭の中では
    妹と男のことについての疑問が渦巻いています。

    そうして私が何もできずに悶々としていたとき、男の部屋のドアが開き
    男と妹が連れ立って出てきました。
    どうやらこれから二人してどこかへ出かけるようです。
    男はニヤついた笑みを下品な顔に張り付かせて妹になにかを言っています。
    それに対して妹は恥ずかしそうに顔を伏せ何事か答えましたが、
    私のいた位置からでは当然二人の会話は聞こえません。
    それでも男が妹を辱めようとしていることは想像に難くありません。

    二人はそのままエレベーターに乗り込んだため、
    私は二人のこれからの行動を監視すことを決め近くの電柱の陰で、
    マンションの玄関から二人が出てくるのを待ちました。
    しばらくして出てきた二人は、路地を表通りに向かって歩いていきます。
    このとき私は妹の服装の変化に気付きました。

    妹は真面目な子で、スカートの丈はいつも膝丈のいまどき珍しいタイプです。
    ところがそのときの妹のスカートは、街を歩く女子学生のように
    膝上20cmぐらいのミニスカートだったのです。
    そのスカートはちょっと風が吹くたびに捲くれて下着が見えそうになります。
    (なんだ? 由紀はなんであんな短いスカートを履いてるんだ?)
    普段の妹からは考えられない姿に私の頭の中は疑問符ばかりが浮かびます。

    二人の後をつけながら監視を続ける私は、妹の様子がおかしいのに気付きました。
    男と並んで歩く妹ですが、その歩き方がどことなくぎこちないのです。
    若干内股ぎみで歩く妹は歩くスピードがゆるくなったり、
    ときには立ち止まり俯きぎみでなにかに耐えているような素振りを見せます。
    そのたびに男は妹に対してなにか話し掛け、妹のお尻を叩いて先に進むように促します。

    (由紀はどうしたんだろう? またあの男になにかされているのか?)
    私は妹の様子に疑問を抱きつつも二人への尾行を続けます。
    男は妹を連れたまま表通りに出てブラブラと歩き回り、
    時折思い出したように妹のお尻を撫でたりして楽しんでいるようでした。
    妹はというと、男の悪戯に抗議の声を上げることもなく
    相変わらず頼りない足取りで男について歩いています。

    そうして二時間ほど辺りをぶらつき、あるいは店で洋服などを見て冷やかしながら
    連れ立って歩く二人は私の家の近所にある大きめの市民公園の中に入っていきました。
    その公園は子供達の遊ぶ広場だけでなく森の中をハイキングコースがつくられており、
    そのハイキングコースを一歩でも外れれば外界から隔絶されたように人気のない森が広がっています。

    公園に入った二人は迷うことなくハイキングコースの方に向かっていきました。
    私は二人に取り残されないようについていきます。
    ハイキングコースを中程まで来たところで、男は辺りに人気がないのを確認しながら
    妹の肩を抱き、コースを外れ森の中へと入っていきました。
    私は二人に気付かれないように間隔を空けてあとをつけていたので、
    突然の二人の行動に驚き慌てて二人の入っていったところへ駆けつけました。

    私がそこに辿り着いたときには二人はすでに森の奥に入っており、私は二人は見失ってしまいました。
    焦った私は急いで森に入って二人を探しました。
    しかし鬱蒼と木が生い茂る森の中は太陽の光も満足に届かないため常に薄暗く、
    二人を探し出すことは容易なことではありません。
    それでもここまできて諦める訳にはいかない私はなんとか二人を探し出そうと森の中を歩き回ります。

    そうして十分ほど経った頃でしょうか、二人を捜す私の耳に人の話し声のようなものが聞こえてきました。
    私はその声を頼りに相手に気付かれぬよう細心の注意を払って森の中を進みます。
    そして、森の中の少し開けたところでとうとう二人を発見したのです。

    私が二人を見つけたとき妹はすでにセーラー服を脱がされ、
    樹齢百年は超えるであろう巨木にもたれ掛かり男とキスを交わしていました。
    二人のキスはとても濃厚で見ているこちらが恥ずかしくなるほどです。
    男は妹の可憐な唇を割って舌を口中に侵入させています。
    ペチャペチャと音をたてながら舌を絡ませながら男は妹の口の中に唾液を送り込み、
    妹はその唾液をすべて飲み干しているようです。
    「んっ……んっ……ふぅ」
    妹は鼻から甘い吐息を漏らして男の激しいキスに応えていました。

    「ぷはっ……はぁ、はぁ」
    男との長いキスを終えた妹は頬を赤く染め荒い息を吐きます。
    妹はもうすでに瞳は欲情に濡れ、すっかり発情しきった淫らな雌の顔になっていました。
    「へへっ、今日はまたずいぶん愉しんだみたいだな」
    男はそういうと妹の胸に手を伸ばします。
    妹はおそらく朝に見た黒いパンティーとお揃いなのだろう黒いレースのブラジャーを着けていました。
    未だ中学生らしいあどけなさが垣間見える妹にまるでアンバランスなその下着は、
    そのアンバランスさゆえになんともいえない厭らしさを感じさせます。

    「ぁん……」
    男の手が妹の胸に触れただけで妹は艶かしい声を上げます。
    男は片手で胸を揉みながら、もう片方の手で器用にスカートのホックをはずし
    チャックも下ろしてしまいます。
    私がいよいよスカートの中に朝に見たあの厭らしい下着を着けた妹の下半身が見える、
    そう思ったとき私はそこに信じられないものを見てしまったのです。

    すとんとスカートが落ちたそのあとには、なんと妹の一糸纏わぬ股間があったのです。
    (なんてことだ……由紀は今日街を歩き回っている間ずっとノーパンだったのか)
    私が我が目を疑っているそのとき男が妹の股間に触れました。
    「うぅん!」
    「すっかりこいつがお気に入りになったのかい?」
    私が男の言葉の意味を図りかねていると、男は妹の秘唇の中に指を入れそこからなにかを取り出しました。
    「あぁん、はぁ……ん……あぁぁ……」
    「まったく中学生の癖にバイブをくわえ込んでノーパンで街を歩き回っておま○こをびしょびしょに濡らすとはな。
    由紀はとんでもねぇスキモノだよなぁ、えぇおい」

    男の言葉に私は激しいショックを受けて固まってしまいました。
    あの大人しくて真面目な妹がまさかこんなことをしていたなんて……。
    男が妹の性器から取り出した小型の卵のようなバイブは愛液に濡れ、
    妹の体温によって暖められて湯気を立てているようにさえ見えました。
    「あぁ……、やだ……これ以上由紀をいじめないで……」
    妹は悩ましい声で抗議しますがとても本気で嫌がっているようには見えません。
    「ふん、なにがいじめないでだ。由紀はこういうのが好きなんだろ?」
    「そんな……違う」
    「違わねぇよ。由紀はこうやって恥ずかしい目に遭わされておま○こ濡らして感じる変態なんだよ」
    「あぁ……」
    男は言葉で妹を嬲りつつ妹のブラジャーも剥ぎ取り、とうとう森の中で妹を素っ裸にしてしまいました。

    男は妹の胸をゆっくりと揉み始めました。
    「んぁぁ……はあん、んぅ……んっ」
    ゆっくり乳房を下から掬い上げるように揉み上げられ、妹は甘い吐息を漏らします。
    男は絞り上げるようにして妹の乳房を掴み、その頂点に息づくピンク色の乳首に舌を這わせました。
    「ああぁん!」
    これまでの淫らな行為によってすっかり感じて固くなっていた敏感な部分を舐められ、
    妹は中学生とは思えない喘ぎ声を上げました。

    「すっかり乳首もビンビンに立たせて、こっちの方はもうそろそろ我慢も限界なんじゃないのか?」
    男は片手を妹の股間に差込み、指先で割れ目を開きました。
    「んあぁぁ……ダメっ……、お、お願い……もう……」
    「んー? 何がお願いなんだ? はっきり言わなきゃわからねぇよ」
    「あぁ……そんな……」
    男はもうすっかり快感に溺れきっている妹を焦らすように、
    パックリ開いた割れ目からはみ出しているピンク色のビラビラをさすります。
    もはや我慢の限界に達している妹はその刺激だけでも堪らないという風に腰を揺すり、
    はぁ、はぁと荒い息を吐きながら潤んだ瞳で男を見つめています。

    そのときの私はすっかり二人の行為に引き込まれてしまいました。
    そして男の性技によって喘がされている妹を見て、すさまじい興奮で股間を大きくしていたのです。
    それでも私は妹がこんなことをするとは信じられませんでした。
    (こんなのは妹じゃない!)
    頭の中で目の前の妹の行為を必死で否定しようとしている私に、しかし男は残酷な現実を突きつけました。
    「さぁ、なにが欲しいんだ? はっきり言ってみろ!」
    妹を弄びながら命令口調で男が告げたそのとき、私は聞いてはならない言葉を聞いてしまったのです。

    「ぁぁ……由紀の……、由紀のおま○こに……ご主人様の……逞しいおチ○ポを……下さい!」
    妹のその言葉を聞いたとき、私の中で何かが壊れたような気がします。
    「よーし、よおく言えたな。じゃあいつものようにやるんだ」
    男がそう言うと、妹は男の前に跪きズボンのベルトをカチャカチャと外していきます。
    そしてそのままボタンもチャックも外した妹はゆっくりと男のズボンとトランクスを脱がし始めたのです。
    妹によって下ろされた下着の中から、以前電車の中で見たグロテスクな男の肉棒が勢いよく飛び出してきました。

    「ああぁ……」
    男の大きな一物を目にした妹の口から恐れとも喜びともとれる溜息が漏れます。
    「さぁ、これから由紀をたっぷり喜ばせてくれる物だ。しっかり奉仕するんだぞ」
    男がそう言うと、
    「失礼します……」
    妹は一言男に断りその巨大な一物に指を這わせます。
    そしてゆっくりと肉棒の先端部分をその可愛い舌で舐め始めたのです。
    「あむっ、んっんっ」
    ピチャピチャと音を立てながら妹は男の逞しい肉棒全体を舐め上げていきます。
    その間も指を絡みつかせて肉棒の根元や黒々とした陰毛に覆われた玉袋を刺激することを忘れません。
    「よーし、もういいぞ。そろそろ咥えろ」
    ああ……、男がそう命じたときの妹の顔は今でも忘れられません。
    妹は男に命じられるまま、まるで大切な宝物を目の前にした子供のように、
    いとおしそうに男の肉棒を咥え込んでいったのです。

    七.

    「はむっ……、ふん……ん……んふっ……」
    男の肉棒を咥えた妹は、懸命に頭を前後に揺らしフェラチオを続けます。
    頬がへこむほどの勢いで肉棒を吸い、喉の奥まで迎え入れて
    男に奉仕しようと必死になっている妹を見て、私の中の快感もぐんぐん上昇していきます。
    ジュパッ、ジュパッと厭らしい音をたてて男の肉棒をしゃぶる妹は、
    以前見たAV嬢のフェラチオにも引けを取らないほどの迫力があります。

    そうしてしばらく妹の奉仕を愉しんでいた男はおもむろに妹の口から一物を抜き取ると
    「へへ、なかなか口でやるのもうまくなったじゃねぇか。
    よし、それじゃあそろそろ犯してやるからその木に手をついてケツをこっちに向けろ」
    と命令したのです。
    私は覚悟していたこととはいえ、この男の言葉に改めて強いショックを受けました。
    妹は十三才という年齢ですでに男を知っているのです。
    いえ、それだけではなくその男によって幼い身体に快感を覚えこまされた挙句、
    まるで奴隷のように扱われ、妹自身もその扱いを受け入れてしまっているのです。

    妹はよろよろと立ち上がると、男の命令どおりに背後の木に両手を突き、
    男に向かってお尻を突き出すようなポーズをとりました。
    「へっ、何回見てもいい眺めだぜ」
    男はそう言うと妹の細い腰をがっしりと掴み、妹の割れ目に肉棒の先端を合わせました。
    「あぁ……早く……」
    妹が甘い声で催促します。

    しかし、男は妹の言葉には耳を貸さず亀頭の部分で妹の割れ目の入り口をなぞりながら、
    「もう一度どこに、何が欲しいのか言うんだ」
    と命令します。
    「ぁん、そんな……ぁっ……ぅん……酷い……」
    妹の声は泣きそうになっています。
    「言え」
    それでも男は冷酷にそう告げるだけです。

    「うんッ……はぁ……お、お願いっ……します……由紀の……おま○こに……
    おチ○ポを……ぅん、ご主人様の……おチ○ポを、入れてください!」
    妹の哀願にニヤニヤと笑みを浮かべつつ、
    「よしよし、そこまでお願いされちゃあ、聞いてやらないわけにはいかねぇなあ。
    ほら、これからご褒美をくれてやるぜ。たっぷり愉しみな!」
    男はそう告げると一気に妹の蜜壷に肉棒を叩き込みました。

    「あああああっっっーー!」
    妹はその一突きでイッたらしく、一際大きな喘ぎ声を上げたかと思うと
    背中をピンと伸ばし頭を仰け反らして固まってしまいました。
    「なんだー? もうイッたのかよ。まだまだ本番はこれからだぜ!」
    そう言うと男は容赦なく妹の蜜壷に猛烈な挿入を開始しました。

    「あん! あん! あん! あん!」
    男が肉棒を一突きするたびに、妹の口からは規則正しい喘ぎ声が溢れてきます。
    「どぉだぁー、由紀! 俺のチ○ポは!」
    「ああー、いいですぅ! ご主人様のチ○ポは、最高ですぅー!」
    「どこがいいんだよ! 答えろ由紀!」
    「ああっ、んっ、お、おま○こが、由紀のおま○こがいいんですっ!
    ぁん! もうダメッ、コワレルッ……ユキのオマ○コ、コワレチャウゥゥツツ!」
    抽送を繰り返しながら問い掛ける男に妹はアラレもない嬌声を上げて答えます。

    目の前での男と妹の激しいセックスを見ながら私は激しい興奮の余り、
    たまらずに自らの怒張を引っ張り出して扱き始めました。
    地面に生い茂る雑草がガサガサと音を立てるのもかまわずに、
    私はひたすら自慰に没頭していきました。
    私のいる位置からほんの十メートルもない位置では、男が妹を激しく突き上げています。
    男の肉棒がまだ成熟しきっていない妹の膣に出入りする様がはっきりとわかります。
    男の肉棒が引き抜かれるたびに膣内に溜まった妹の愛液が掻き出され、
    妹の太股から足首にまで垂れていきます。
    そして男の肉棒によって肉ヒダがズルズルと引き出され、
    逆に突き入れられるときにはズブズブと膣の奥深くにめり込んでいくのが見えます。

    「ああぁーー、いいよぉー! イボイボが……、
    チ○ポのイボイボが由紀のおま○こに擦れて、気持ちイイィ!」
    妹は男の激しい抽送に息も絶え絶えといった様子で感じています。
    「ああっ……、由紀……由紀ぃ……イクよ……お兄ちゃんもイッちゃうよー!」
    妹の喘ぎ声を聞きながら、私はひたすら自分の怒張を扱き続けます。
    そして私の快感が頂点に達しようとしたとき、妹の切羽詰った声が聞こえてきました。

    「はぁ、あん!ああぁんっ! ご主人様……、もう、もうっ!」
    「んー、なんだなんだまたイクのか? だらしのない奴隷だな。
    奴隷がご主人様の俺より先にイッていいと思ってるのかよ」
    「ああっ、ごめんなさい……。でも……、んっ……あぁっ……でもご主人様の、
    チ○ポが……気持ちッ……よすぎるからぁー!」
    「しょーがねぇーなぁー、わかったよ。ならとりあえず、イケッ!」
    男はそう言うと腰の動きを一段と速めました。

    「アン! アァアーー、イクッ! イキマスーーー!」
    「よおーし、イケッ!」
    男が最後の一突きを妹の蜜壷の奥深くに突き刺しました。
    ズンッッ! という音が響いてきそうな突き上げを受けて、
    妹は顔を上げ、背中を反らしたかと思うと、
    「イクゥゥッッッーーーー!」
    と絶叫しゆっくり崩れ落ちていきます。
    そしてその瞬間と同時に私の快感も絶頂を迎え、目の前の地面に大量の精液を撒き散らしてしまったのです。

    「ほら、いつまで休んでんだ。俺はまだまだイッてねぇんだぞ」
    私と妹がまだ絶頂の余韻覚めやらぬままいるにもかかわらず、
    男は未だ放出していない肉棒を妹の中で動かし始めました。
    「ぁ……、待って……ご主人様……」
    「ダメだ、今度は俺がイク番だぜ」
    絶頂のため足腰の立たない妹を無理矢理抱え上げ、男は抽送を再開します。
    「ああぁ……そんなぁ……」
    男は弱々しい声を上げる妹を抱き上げ、いわゆる駅弁といわれる体位で再び妹を責め始めました。

    身体に力が入らない様子の妹は、それでも男の首に両腕を回し
    抱きついて男の責めに耐えています。
    一方陰で見ていた私は男の力強いセックスに圧倒されてしまい、
    呆然として二人の絡み合う姿を見ていることしかできません。
    しかし、妹が再び男の逞しい肉棒によって幾度目かの絶頂に追いやられるのを見て、
    どうしようもない敗北感を感じてノロノロとその場を後にしたのです。
    立ち去る私の後姿をニヤニヤとニヤけた顔で見送る男に気付かないまま……。

    八.

    翌日の日曜日、妹は朝から親友の沙織ちゃんと一緒に遊びに行くと言って出かけていきました。
    以前までの私ならその行動には何の疑問も持たなかったことでしょう。
    しかし朝の電車内での男の痴漢行為、そして前日の森での激しいセックスが
    私の妹に対する信頼をすべて奪い去ってしまいました。
    (ひょっとして由紀は今日もあの男のところに抱かれに行ってるんじゃないか?)
    妹が出て行ってからはその想いが頭の中を駆け巡り、せっかくの休日だというのに
    私の心はまったく休まることがありませんでした。

    本当ならこんな心配など直接妹に問い詰めるか、
    それでなくても沙織ちゃんに今日のことを聞いてみれば済む話です。
    しかし、意気地の無い私の心は残酷な真実を突きつけられることを恐れて、
    どうしても最後の一歩を踏み出すことができませんでした。

    その日の昼過ぎ、私は悶々とする気持ちを少しでも紛らわせようと
    リビングで一人テレビを見ていました。
    私は退屈なお笑い番組を見るとはなしに見ていたのですが、そのときふとおかしな音がしているのに気付きました。
    それはブーンという低いモーター音のようなもので、すぐ近くから聞こえてきます。
    音の出所を探してその辺りに散らかっている雑誌や洋服をひっくり返してみると、
    ソファーにあった妹の服の下に携帯電話を見つけました。

    その携帯は妹のものでした。
    我が家では、父がいない代わりに母が毎日夜遅くまで働いており、
    また私も高校に進学してからは少しでも家計の足しになるようにと
    アルバイトをしていたため、妹が一人になる時間がどうしても増えてしまいました。
    小学生だった妹を一人残しておくことに不安があった私と母は、
    妹に早くから携帯を持たせて連絡を取るようになっていたのです。

    (由紀のやつ、携帯忘れてやがる。しょうがないやつだなぁ)
    心の中で妹のおっちょこちょいに苦笑しつつ何気なく携帯の画面を見たとき、
    そこに不思議なものを見つけました。
    そのとき携帯の画面には電話をかけてきた相手の名前が表示されていました。
    「近藤」
    初めて見る名前です。
    妹は交友関係が広い方ではなく、友達付き合いがある子の名前は大体把握しています。

    (中学に入って新しく知り合った子だろうか?)
    そんな風に考えていると電話は振動を止め、切れてしまいました。
    普通ならなんでもないことなのでしょうが、私は無性に気になってしまい
    悪いとは思いつつも妹の携帯の着信履歴を見ることにしたのです。
    そうしてみると驚いたことに妹の携帯の履歴には「近藤」という名前が頻繁に登場します。
    それは親友であるはずの沙織ちゃんよりも多いぐらいです。

    そのときの私の中では不安と疑問が徐々に膨れ上がり、
    ある一つの考えに到達しようとしていました。
    そうです。その考えとは、履歴にあるこの近藤という人物はあの男であり、
    妹はずっと以前から男と親密に連絡を取り合っているというものです。

    その日の夕方六時頃になって妹はようやく帰宅しました。
    「ねぇお兄ちゃん。私この辺りに携帯忘れていかなかった?」
    妹は帰宅するなりそう訊ねました。
    「ああ、そこのソファーに置きっぱなしだったぞ。
    携帯なのに忘れてどうすんだよ」
    私は内心ドキドキしながらも妹に携帯を渡します。
    「なぁ、由紀……その、携帯なんだけど……」
    「ん、なーに?」
    私は近藤という人物について聞き出そうとしましたが、
    妹に見つめられるとどうしてもそのことが切り出せません。
    万が一妹の口から真実を聞くのが恐かったからかもしれません。

    「私の携帯がどうしたの?」
    「……いや、なんでもない」
    結局またしても私の意気地の無さが出てしまいました。
    「そう? 変なお兄ちゃん。
    あ、そーだ。私が出かけてる間電話なかった?」
    「さぁ、俺は気付かなかったな……」
    そう私が返事をする間に妹はボタンを操作してなにやら熱心に画面を見つめています。
    おそらく、履歴を見て電話がなかったかどうかを確認しているのでしょう。

    そのときボタンを操作していた妹の指がパタッと止まりました。
    その表情は悪戯を見つかった子供のように緊張していました。
    「どうした?」
    「えっ! あっ、ううん、なんでもないよ」
    そう言うと妹は足早に二階への階段を上り自室へと消えていきました。

    (間違いない……)
    私はそのときの妹の様子で確信しました。
    やはり近藤というのはあの男に違いない。
    そして妹はその近藤とかなり以前から付き合いがあるのだ、と……。

    私の足は自然と妹の部屋へと向かっていました。
    妹に会ってどうするのか? 近藤との関係について聞き出すのか?
    そのあとはどうする。どう考えても妹と近藤の関係は普通じゃない。
    二人を別れさせる? そんなことができるのか?
    妹の部屋の前でそんなことをずっと考えていたような気がします。

    そのとき部屋の中から妹の声が微かに聞こえてきました。
    その声にハッとなった私は妹の部屋のドアに耳を押し当て、
    妹の声にじっと耳を済ませました。

    「……ごめ……なさい……きょ……は……しかたが……」
    「……そんな……おねが……しま……それだけは……」
    部屋からは妹の抑えた声が聞こえてきます。
    なにやら妹の様子がおかしい、それがわかっても私にはなにもできませんでした。
    妹は間違いなく近藤と連絡を取っているのです。
    それがわかっているのになにもできない自分の不甲斐無さに情けなくなりながらも、
    ただ妹の部屋の前で妹の声を聞いているだけでした。

    「……わかりました……」
    妹が電話を終えた気配を感じ、私は慌てて一階のリビングに引き返しました。
    そして、ソファーに座って二階の妹の様子を伺いそわそわしていると、
    二階から妹が降りてきて、
    「お兄ちゃん、ごめん。沙織が試験勉強のことで聞きたいことがあるって言うから、
    これからちょっと沙織ん家に行ってくる」
    と言いました。
    「ちょっと行ってくるって、こんな時間からか?」
    「うん……、それで帰り遅くなるかもしれないからご飯の用意お願いできないかな?」
    妹の言葉に私は確信しました。妹はこれから近藤と会うつもりなのです。
    「ああ、わかった。気を付けてな」
    そして、それがわかっていながらも私は妹を止めることができませんでした。

    九.

    結局その日妹が帰ったのは、午後九時をまわった頃でした。
    帰ってきた妹はどこか元気が無いように見えました。
    しかし、遅くなったことに対する小言を言う母に生返事を返し自室に戻った妹を見て、
    私は妹の心配をするどころか、近藤によってさらに淫らな行為をさせられている妹を想像して、
    一人股間を熱くしていたのです。

    翌日、妹はいつもと変わりない様子で学校へと出かけました。
    私はその日から朝の妹の通学の監視をやめることにしていました。
    週末の妹の様子を見た私は、妹が完全に近藤の手に落ちていることを見せ付けられ、
    もはや妹は私の力などではどうすることもできないと思ったからです。

    その日いつも通りの時間に通勤時間を戻した私は、沈んだ気持ちのまま電車に揺られていました。
    (もうだめだ。由紀はもう私には手の届かないところに行ってしまったんだ……)
    暗い気持ちで電車を降りいつも通り改札に向かっていた私でしたが、
    その日はいつもと違って私を驚かせることが待っていました。

    「小野真二<私の仮名です>さん」
    電車を降りホームを歩く私に、突然背後から声が掛けられました。
    振り向いた私は声の主を見て、思わず固まってしまいました。
    なんと声の主は誰あろう近藤だったからです。
    「ちょっと話があるんだけどいいかな……」
    突然のことに驚いた私でしたが、ひょっとしたらこれがなにかのチャンスになるかもしれないと思い、
    会社に体調を崩したと嘘をつき、男の誘いに乗ることにしました。

    駅の側の喫茶店に入った私達は、店の奥のテーブルに向かい合って腰掛けました。
    男は私を前にしてもまったく態度を変えず、逆に私は緊張のため水に何度も口をつけ、
    どうやって相手より優位に立とうかとそればかり考えていました。
    「俺が誰だか、わかってるよね?」
    注文したコーヒーを運んできたウェイトレスが立ち去ったあとおもむろに近藤が尋ねてきました。
    「……近藤さんですよね」
    相手に先手を取られたことに焦った私はそう答えることがやっとでした。
    「そうだ。へへ、覗きが趣味のお兄さんはちゃんと知ってると思ったら、予想通りだったな」
    「!?」
    いきなり痛いところを突かれた私は顔を伏せ、言葉を発することができませんでした。

    「心配すんなよ。別に覗いてたことを由紀に言ったりなんかしねぇからよ」
    すでに私より優位に立ったと確信した近藤は、急に馴れ馴れしい口調で話し始めました。
    「実はよ、もうわかってるとは思うけどよ、話ってのは由紀のことだ」
    「……どういうことですか」
    「この間のこと見てたらわかると思うがよ、由紀は俺と嫌々付き合ってるわけじゃねぇんだ。
    むしろ由紀の方が俺と離れるのを嫌がってるぐらいなんだぜ」
    その近藤の話に私はついカッとなって、
    「そんな馬鹿な! あれはあんたが由紀を脅かしてやらせてるんだろう!?」
    と声を荒げてしまいました。

    「おいおい……、人聞きの悪いこと言うなよ……。
    あんただって見ただろ? 由紀が俺のチ○ポに突かれてヒィヒィよがってたのを。
    あんたもあれを見てお楽しみだったじゃねぇか」
    近藤は怒り心頭の私にかまわず、平然としています。
    一方私はといえば、またしても近藤に急所を突かれ沈黙してしまいました。
    「それで、だ。話ってのはな、俺と由紀とのことは黙って見過ごして欲しいんだよ。
    まぁ大丈夫だとは思うがあんたや母親が騒ぎだすと、由紀も安心して楽しめないだろうからな」
    「そんなことできるわけが……」
    「まぁ落ち着けって。なにもタダでとはいわねぇよ。
    あんたにもいいもんやるからよ」
    私が相手の真意を測りきれずに戸惑っていると、
    「ま、こんなとこでウダウダくっちゃべってても埒があかねぇわな。
    これから俺の部屋へこいよ。いいもんっての見せてやるからよ」
    と誘ってきました。

    部屋に通された私は早速近藤に対して事情を問いただすことにしました。
    「近藤さん、一体どういうことなんです。あなたと由紀はどういう関係なんですか?」
    「まぁまぁ、そう慌てなさんな。これからゆっくり説明してやるよ」
    近藤のあまりにのんびりとした口調が、私の神経を逆撫でします。
    「へへっ、こないだの様子を見てたら大体わかると思うんだけどな……。
    まぁ簡単に言やぁ、由紀は俺のセックス奴隷で俺は由紀のご主人様ってことだ」
    「セックス……奴隷……」
    「そうだ。まぁ最初のうちはいろいろあったんだがな。
    今じゃ由紀の方からおま○こしてくれってうるさくてよ。
    まぁ、俺は優しいから由紀が喜ぶようにしてやってるって訳だ」
    平然と言ってのける近藤に私は目の前が真っ白になってしまいました。

    気が付いたとき私はフローリングの床に尻餅をついていました。
    口の中に鉄の味がします。
    「ったく、いきなりなにしやがる!」
    近藤は鬼の形相で上から私を見下ろし怒鳴り散らします。
    しかし、そのときの私の耳には近藤の怒鳴り声が一切届いていませんでした。

    近藤はしばらく悪態をついていましたが、どうやら落ち着いた様子で
    再び例のニヤついた顔に戻り話し掛けてきました。
    「まったく……、いきなりびっくりするじゃねぇか……。
    大丈夫かい? でもそりゃあ、あんたが悪いんだぜ」
    近藤が話す妹の話にショックを受けた放心状態から抜け出せていない私に、
    近藤は一方的に話し続けます。
    そして、ちょっと待ってな、と言いながら奥の部屋に消えていきます。
    「それからよ、今日あんたを呼んだのはこれを渡すためだったんだよ」
    一度奥の部屋に入っていった近藤は、手に一本のビデオテープを持って戻ってきました。

    近藤の部屋をあとにした私は自分が一体どこをどう歩いているのかもわからないまま、
    気が付けば自分の部屋のベットに座り込んでいました。
    しばらくボォーとしていましたが、ふと机の上のビデオテープに目が止まりました。
    帰り際近藤に手渡されたあのテープです。
    近藤は、
    「あんたが一番知りたがってるところをダビングしたやつだ。これでじっくり楽しんでくれよ」
    と言いながら、私に手渡しました。
    そのテープにはおそらく私の予想通りのものが映っているのでしょう。
    それがわかっていながら私は結局見てしまったのです。
    そこに妖しい期待を抱きながら……。

    十.

    ビデオが再生された画面には男の部屋のリビングが映っていました。
    画面がまったく動かないことからどうやらどこかに固定されているようです。
    しばらく画面を見ていると、インターフォンが鳴り奥の部屋の扉が開いて近藤が出てきました。
    近藤は一度カメラの方に近づき、なにやらごそごそといじったあと玄関の方へと消えていきます。
    この時点で私はある程度予想ができていたのですが、
    いざその場面を見たときはやはり強いショックを受けてしまいました。

    近藤が画面から消えて三十秒ほど近藤の話し声が聞こえていたのですが、
    その話し声が聞こえなくなったかと思うとリビングへと戻ってくる雰囲気があります。
    そして、リビングへと戻ってきた近藤の後ろには、予想通り制服姿の妹がついてきたのです。
    (間違いない。由紀はこの後近藤に抱かれるんだろう……)
    (しかし、私が一番知りたがっているところといっていたな……どういうことだろう?)
    私の中では期待と同時に疑問が浮かび上がっていました。
    しかし、その疑問はその後のビデオの内容ですぐに氷解することになるのです。

    ビデオの中では、近藤がソファーにどっかりと腰を下ろし、
    妹はその傍らに所在無げに立ちすくんでいます。
    『そんなとこに立ってないでこっちに来て座れよ』
    近藤の横柄な言葉に妹は不安げな表情のまま近藤から離れた場所に腰を下ろしました。
    『へへっ、よく来たな……、小野由紀ちゃんだったかな?』
    近藤の言葉に私は違和感を感じました。
    (なんだ? このときは近藤はまだ由紀の名前を知らない?)
    その考えが頭をよぎったとき、私は気付いてしまいました。

    (まさか……、まさかこれは由紀が初めて近藤に犯されたときのものなのか?)
    近藤が言った私が一番知りたかったこと……。
    それは妹の処女が奪われる瞬間のことだったのです。
    『写真……、返してください』
    私がその事実に愕然としていたとき、画面の中で妹が震えた声で言いました。
    (写真? なんのことだ?)
    私が不思議に思っていると、近藤が下品な笑い声を上げながら答えます。
    『へへへ、まぁそう慌てんなって。こういうことはいろいろ順番ってもんがあるだろ』
    そう言いながら近藤はゆっくりと妹の方へと近寄っていきます。

    『これからの由紀ちゃんの態度次第ではあの写真返してやってもいいって言ったろ?』
    妹の隣に座った近藤は馴れ馴れしい口調で言いながら、妹の肩に手を回そうとしました。
    『イヤッ!』
    妹はその手を振り払うと、立ち上がり玄関の方に逃げようとします。
    しかし、そんな妹の行動などお見通しだと言わんばかりに近藤は妹の腕を掴み、
    再びソファーに引き寄せるとがっちり抱きすくめてしまいました。
    『イヤッ! 離して!』
    それでもなお妹は近藤の手から逃れようと暴れます。
    そのとき突然バシィ、という音がして妹がソファーに投げ出されてしまいました。

    『静かにしねぇか!』
    部屋に近藤の怒声が響き渡りました。
    妹はソファーに投げ出された格好のまま放心状態になっています。
    たとえ張り手でも他人に殴られたことがよほどショックだったのでしょう。
    私も母も今まで妹には一度も手を上げたことはありません。
    賢く素直な妹は、そんなことをしなくても
    私達にまったく迷惑を掛けるようなことの無い大変いい子だったからです。

    そんな妹ですから他人の男に初めて殴られたことは、
    それだけで非常に大きな恐怖だったはずです。
    妹は天井を見上げたまま嗚咽を漏らし始めました。
    妹の黒目がちの大きな瞳からは大粒の涙が溢れ出します。

    『なんだなんだ、今更泣くことなんてねぇだろうが。
    由紀ちゃんだってここまで来たんだ、これからどうすればいいかぐらいわかってんだろ?』
    近藤は妹の側に座り、頭を撫でながら君の悪い猫撫で声を出します。
    『ひっぐ……、やだぁ……やだよぉ……』
    それでも妹は相変わらず天井を見上げたまま拒絶し続けます。

    『……ったく、いいかげんにしろよ、このガキ!
    人が優しくしてやりゃいつまでもぐずりやがって!
    いいか! ここまできたらもうてめぇにゃ拒否する権利なんざありゃしねぇんだよ!』
    いつまでも泣き止まない妹に業を煮やしたのか、近藤は妹の髪を掴んで起き上がらせ、
    妹の眼前にいかつい顔を寄せて怒鳴り散らします。
    『ひぃぃ、ごめんなさいぃ!』
    突然の近藤の豹変具合に妹は目をギュッと瞑って謝罪します。

    『いいか由紀、お前はこの写真を返して欲しいんだろ?
    俺の言うことを聞きゃあ返してやるって言ってんだ。
    大人しく俺の言う通りにしろ、いいな!』
    近藤の恫喝に妹は目を瞑ったままウンウンと首を縦に振ります。
    『こらこら、お前は今から俺の奴隷になるんだぞ。
    奴隷はご主人様の命令には「はい、わかりました」って答えるもんだ』
    『そんな! 私奴隷なんかじゃない!』
    妹が驚いて目を見開きながら答えた瞬間、
    再び近藤は鬼の形相になってドスの効いた声を出します。
    『おい由紀よ、何遍も同じこと言わせんじゃねぇぞ。
    お前はあの写真を返して欲しいんだろが。だったら俺の言うことを聞けよ。
    いいか、二度は同じこと言わねぇぞ。由紀は俺の奴隷だよな?』

    妹は近藤の問い掛けに一拍の間を空けて震える唇を開きました。
    『……はい……、ゆ、由紀は……ひぐっ……ごしゅ……ご主人……様の……
    えぐっ……、ど、どれ……い……です……』
    妹の震える声を聞き、私は絶望に打ちひしがれました。
    いくら脅されて言わされたとはいえ、
    この一言がのちの妹の運命を決定付けてしまったように感じられたからです。
    画面の中では妹を更なる地獄へと引きずり込むべく近藤の企みが進んでいます。
    しかし私のビデオの停止ボタンに置かれた指にはまったく力が入りませんでした。

    画面の中では近藤が再び妹を抱き寄せて、馴れ馴れしい手つきで肩を抱いています。
    妹はすっかり怯えきり観念した様子でされるがままです。
    『よく言えたな、由紀。それじゃあご褒美に由紀のことを気持ちよくしてやるよ』
    そう言うと近藤は、空いた左手で制服の上からゆっくりと妹の胸を揉み始めました。
    『うぅ……ぇぐ……ぃやぁ……いやぁ……』
    妹は涙を流し口からは拒絶の言葉を吐き出します。
    しかし身体は近藤の暴力と恫喝によって、
    もはや近藤に逆らうことができなくなってしまった様子でピクリとも動きません。

    妹の様子に気をよくした近藤はセーラー服の横のチャックを器用に外すと、
    すばやくその中に手を忍び込ませました。
    その瞬間妹は目をハッと開き身体をブルブル震わせました。
    『……ほぉー、こいつはいいや。思ったよりいいオッパイしてんじゃねぇか、えぇ由紀』
    『うぅ……、もぅやだぁ……』
    妹は身をくねらせてなんとか近藤の手から逃れようとしますが、
    近藤の脅しが効いているのかその動きはまったく抵抗になっていません。

    『へへっ、そろそろ由紀の可愛いオッパイを見せてもらおうかな』
    セーラー服の中で妹の胸を揉んでいた近藤は、
    そう言うやいなやすかさず上着を捲り上げてしまいました。
    『!!』
    いくら諦め切っていたとはいえ、さすがにこの行動には妹も激しく抵抗しました。
    『やっ! やだ! やだ!!』

    『……いいかげんにしろよ、由紀』
    近藤の再びドスの効いた声を聞いたとたん、妹はビクッと震わせ暴れるのをやめます。
    『言ったはずだよなぁ、二度と同じことは言わないって。
    口で言ってわからない奴隷にはお仕置きが必要だな』
    近藤は妹から離れると画面から消えます。
    そんな近藤の動きを目で追っていた妹ですが、突然目を見開き後ずさると、
    『イヤッ! ごめんなさい! 私が悪かったです!
    謝るから、そんなの使わないで!』
    と泣き叫びます。

    私は妹が何を見て取り乱しているのかと疑問に思っていると、
    再び近藤が画面の中に現れました。
    そのとき近藤の手には、なんと真っ赤な縄と黒く太いバイブレーターが握られていたのです。
    『ひっ!』
    近づいてくる近藤に息を呑む妹は、がくがく震えながら逃げることもできずにいました。
    近藤はそのまま妹の目の前に仁王立ちになると、無言のまま妹に襲い掛かりました。

    十一.

    妹は激しく抵抗しますが、近藤はそんな妹の抵抗などまったく意に介さず
    あっという間に妹のセーラー服の上着を剥ぎ取り、後ろ手に縛り上げてしまいました。
    『やだぁ! ほどいて! ほどいてよぉ!』
    妹はそれでもなお叫び声を上げ続けます。
    『ったく、うるせぇなぁ』
    呆れた口調でそう言うと、近藤は赤いピンポン玉のようなものを取り出し
    (今ならわかりますが、それはポールギャグでした)、
    近藤はそのポールギャグを妹の口に嵌めてしまいました。

    『うぅぅ! うー!』
    妹はポールギャグを噛まされた口から唸り声を上げて抗議しています。
    しかしそんな抗議が聞き入れられる訳などなく、
    逆に口から涎をだらだらと垂らして余計に惨めな姿を晒すばかりでした。
    『ようやく静かになったな。それじゃ、じっくり楽しませてもらうとするか』
    近藤はそんな妹に残ったスカートをあっさり脱がしてしまうと、
    ブラジャーを引き千切り、嫌がる妹の身体を押さえつけパンティーまで脱がせてしまいました。
    とうとう妹は非道な陵辱者の手によって生まれたままの姿にされてしまったのです。


    『最初はまずこの可愛いオッパイからだな』
    近藤はまず妹の胸に手を伸ばしました。
    これまで私が目にしてきた妹の胸は、
    やや小ぶりながらもすっかり大人の女性のような柔かさがあるように見えましたが、
    このときの妹の胸はまだ小学生の幼さが残るような芯に固さを持っているようです。
    このテープがいつ撮られたものかはわかりませんが、
    このときから現在まで近藤の手によって幾度となく揉みしだかれてきたのでしょう。

    近藤はそのいかつい外見と無骨な手からは想像もできないような
    柔かく繊細なタッチで妹の胸を愛撫します。
    『うぅん、んっ……』
    下から上へゆっくり持ち上げるように撫で擦ったり、
    ときには乳房全体を包み込むように手の平全体を使って揉み込んでいきます。
    『へへ、なんだかんだ言ったところで俺の手にかかりゃどんな女だろうがいちころなんだよ』
    近藤は勝手なことを言いながらなおも妹の胸への愛撫を続けます。

    『……おいおい、嫌だって言ってたわりにゃしっかり乳首立たせて感じてるじゃねぇか』
    『ううっー!』
    しばらく無言で愛撫を続けていた近藤の突然の言葉を、妹は必死に首を横に振って否定します。
    『ここまできて嘘つく必要なんてねえだろ。素直になれって。
    だいいち一回も乳首に触れてもいないのに、
    由紀の乳首は触って欲しくてしょうがないって感じでビンビンじゃねぇか』
    そんな近藤の揶揄に耐えられなくなったのか、妹は涙を流しながら嗚咽を漏らします。

    『どれ、そんじゃ可愛い由紀のオッパイがどんな味がするのか、味見してみるか』
    近藤はそう言うとおもむろに妹の右の乳首に吸い付きました。
    『んんぅーーー!』
    途端に妹は顎を仰け反らせて、おそらくは初めて経験するであろう快感に耐えています。
    近藤はその間も妹のピンク色の乳首を舌で転がしたり、
    赤ん坊のように吸い付いたりを繰り返します。
    そして右の乳首が終われば左の乳首へと、左が終われば再び右へと交互に口での愛撫を繰り返し、
    妹はその攻撃に耐えようと必死になっていました。
    しかし、強制的に半開きにされた口からは堪え切れない溜息や、
    時折喘ぎ声のようなものが漏れてきます。

    そうして十分ほどが経ったでしょうか。
    しつこく妹の胸に執着していた近藤がようやく妹の胸から顔を離しました。
    そのとき妹の乳首から近藤の口へ近藤の汚い唾液が糸を引いて伸びるのを見て、
    私はこの時点で妹が汚されてしまったという思いを強くしました。
    妹の胸は近藤の唾液で濡れて光り、すっかりベトベトの状態にされてしまったようです。
    妹も必死に快感に耐えつづけて疲れたのか、はぁはぁと呼吸を乱していました。

    『ふふ、どうやら由紀もすっかりオッパイ弄られるのが気に入ったみたいだな』
    近藤はそう言うと、妹の口からポールギャグを外しました。
    『どうだ由紀、ずいぶん気持ちよさそうにしてたが、よかっただろ?』
    『……気持ちよくなんか……ありません』
    近藤の下品な質問を、妹は涙を流しながら否定します。
    『おいおい、嘘つくんじゃねーよ。そんなこと言って由紀の乳首はしっかり感じてるぞ』
    しつこく言葉で責める近藤に、妹は目を閉じて嗚咽を漏らすだけです。

    いつまでも泣き止まない妹を見下ろす近藤は、ふん、と鼻で笑いながら
    今度は妹の下半身へと身体を移動させます。
    『さてと、オッパイの次はいよいよ由紀の大事な所を見せてもらうとするかな』
    近藤の言葉に妹は目をハッと見開き、首を振ってイヤイヤをします。
    『まったく諦めの悪ぃガキだな。もうお前の身体は俺のもんなんだよ。
    さっさと諦めた方が楽になるぞ。もっとも最後まで抵抗するのを無理矢理ってのもいいがな』
    そう言って近藤は、いよいよ妹の下半身に手をかけました。

    妹は後ろ手に縛られた不自由な身体のまま、両膝をぴったりと閉じて
    陵辱者に対して最後の抵抗をしています。
    しかし、そこはやはり中学生になりたての少女の力です。
    大人の男の力にはかないません。
    妹の膝に手をかけた近藤は、徐々に手に力をこめていき、
    それにともない妹の膝も少しずつ開いていきます。

    『へへ、どうした、おい。もっとちゃんと力入れないと由紀の大事な所がパックリ開いちまうぞ』
    近藤は下品な笑い声を上げながら、さらに力を入れて妹の膝を割っていきます。
    『うぅぅ……』
    妹の必死な抵抗も空しく、両足はすでに近藤の体が入るぐらいに開いてしまっています。
    『それじゃ、そろそろご開帳といくぜ! ほらよ!』
    『いやぁぁっーーー!』
    そして、近藤が両腕に力をこめて妹の膝を割り開いたとき、
    とうとう妹の秘部がカメラのレンズに晒されてしまったのです。

    画面に映し出された妹のそこは、綺麗なたたずまいを見せていました。
    以前電車の中で見たときとは違い、妹のそこにはまだ薄い陰毛が淡い翳りをつくっています。
    そして、妹のピンク色の秘唇はまだほんの少し口を開けているだけです。
    テープの画像はあまり鮮明とはいえないものでしたが、
    それでも妹の可愛い秘唇と、まったく対称的な妹の泣き顔がしっかりと映っていました。


    『うーん? なんだなんだ、やっぱり由紀もしっかり感じてたんじゃねぇか。
    由紀のおま○こがしっかり濡れてるぜ』
    妹は大事なところを見られてすっかり諦めてしまったのか、
    近藤の厭らしい言葉にも反応しません。
    『……なんだ、もう諦めたのか。つまんねぇな。
    ま、こっちはしっかり楽しませてもらうけどな』
    そう言って近藤は妹の秘部へと指を近づけていきました。

    十二.

    『んうっ!』
    近藤の指が大事なところに触れたとたん、妹は身体を硬直させました。
    『へへっ、いい感じにこなれてきたかな』
    『ぅ……あっ……』
    近藤が指を動かすたびにくぐもった妹の声が漏れます。
    恐らく、このときが初めての体験になるのだろう妹が、
    近藤のねちっこい愛撫に感じていたとは思えません。
    しかし、少しでも妹を辱めようという近藤の思惑は、確実に妹を追い詰めていきました。


    『はぁ……あっ、うんっ』
    近藤の性格がそのまま出ているような愛撫はいつ終わるとも知れず続きました。
    その間、近藤の指は妹の性感を刺激し続け、また妹の身体もその指の動きに応えるように、
    その秘唇の中から快感の証を吐き出し続けたのです。
    『……さて、前置きはこの辺にするか』
    それから、さらに五分ほど指での愛撫は続いたでしょうか。
    すっかり気が抜けたような感じでグッタリしたままの妹を見下ろしながら、
    近藤は厭らしい笑みを浮かべ、ゆっくりとした動作で服を脱ぎ始めました。

336 名前: 意気地のない男 (OomuAvfU) 投稿日: 2004/04/06(火) 13:14
    妹はそんな近藤をまったく気にする様子もなく、ぼんやりと天井を見上げていました。
    『さぁて、これから由紀を一人前の女にしてやるからな』
    そう言いながら近藤は妹の太股を割ると、その間に腰を進めていきます。
    しかし、そんな近藤の動きにも、妹はまったく反応する様子がありません。
    『すっかりとんじまってるな……まあ、すぐに嫌でも戻ってくることになるけどな』


    ああ、大切な妹が汚されてしまう……。
    それなのに、今の私にはなにもできないという無力感が、余計に私の心をえぐっていきます。
    画面の中の近藤の動きがスローモーションのように見え、腰の物が妹の性器に触れたのでしょう。
    瞬間、妹の体がビクッと跳ねるような動きをしました。
    『……いくぜ』
    近藤は呟くようにそう漏らした後、腰を一気に進めていきました。

    妹はピンと背中を反らせたかと思うと、目を大きく見開き口をパクパクとさせていました。
    あまりの激痛に声も出ないのか、涎を垂らした口からはヒューヒューと空気が漏れるだけです。
    縛られた手は爪が掌に食い込むのではないかというぐらいに強く握り締められ、
    大きく開かれた両足はしっかりとソファーを踏みしめています。
    そして、近藤がゆっくりと腰を進めるごとに、その幼い身体をビクビクと震わせていました。

    『うーん、やっぱり由紀のおま○こに俺のチ○ポはでかすぎたかな?』
    そんなことを言いながら、近藤はゆっくりと腰を動かしています。
    妹の蜜壷をしっかり味わうように少しずつ腰を引いた近藤は、
    自身の一物にある証を見つけてニヤリと口元を歪めました。
    『へへへ、そうだろうとは思ってたが……やっぱりおまえ初めてだったんだな』
    その言葉を聞いた私は、思わずビデオを停止させてその場にうずくまってしまいました。


    妹の大切な処女。
    本当なら、これから成長し大人になった妹が恋愛をして大切な思い出として経験するはずだったのに……
    そんな妹の純潔が、こんな醜い男によって奪われてしまうとは……
    私はここに至り、ようやく事の重大さを認識することになりました。
    思えば今までの私は、妹の思いもしない痴態を連続して見せつけられ、
    半ば感覚が麻痺した状態だったのでしょう。
    それが、このビデオによってはっきりと思い知らされたのです。

    私はそのままデッキからテープを取り出すと、取るものも取らず家を飛び出しました。
    明確な目的があったわけではありません。
    ただ、このまま近藤と妹の関係を許しておくわけにはいかない。
    その想いだけが私を突き動かしていました。
    その強い想いだけに背中を押されて、気がつけば私は近藤の住むマンションの前まで来ていました。
    辺りはすでに夜の帳が下りて、マンションは巨大な監獄のように私の前に立ちはだかっていました。

    逸る気持ちを抑えつつエレベーターに乗り込んだ私は、
    これから近藤に会って言うべきことを心の中で何度も繰り返していました。
    言うべきこととは、すなわち妹との関係のことです。
    なにがなんでも近藤と妹との関係を切らせる。
    そのためなら私はなんだってやるつもりでした。
    エレベーターが目的の階に到着し、いざ近藤の部屋の前に辿り着いても
    私のその気持ちにいささかの変化もなかったのです。

    私は震える指で、インターホンのボタンを押しました。
    かすかに部屋の中に響く音が聞こえます。
    しかし、いくら待っても部屋の中から応答はありませんでした。
    不審に思った私は何度もインターホンを鳴らしましたが、
    沈黙がむなしく続くばかりです。
    いったいあの男はなにをしているのか、そう考えたとき私はあることに気付きました。
    そうです。今、まさにこのときにも妹が近藤の手にかかっているということに。

    そこに思い至った私は、すぐさま妹の携帯に連絡を入れました。
    しかし、妹が携帯に出ることはなく、呼び出し音が空しく鳴るだけです。
    (由紀……なにしてるんだ……早く出てくれ)
    私は必死の思いで携帯を握りしめていました。
    頭の中では妹が近藤によっていい様に扱われ、淫らな声を上げている様子が
    フラッシュバックして、どうにかなりそうでした。
    そうしてどれくらい経ったでしょうか。
    諦めてその場を立ち去ろうとしたときでした。ようやく妹が携帯に出たのです。

    「もしもし、お兄ちゃん?」
    電話に出た妹は普段と変わらない口調でした。
    私はそんな妹の様子にほっと安堵の溜め息を漏らしつつ、
    勢い余って電話してみたものの、いざとなるとなにを話せばいいのかわからなくなっていました。
    「ああ、由紀? あのな、ちょっと話があるんだけど……」
    「うん、なに? 私、今ちょっと急いでるんだけど……アッ!」
    「どうした、由紀! なにかあったのか!?」
    いつもと変わらない、そう思っていた妹の妙な様子に私は再び心がざわつくのを感じていました。

    十三.

    「由紀、どうしたんだ!」
    姿が見えないことで、より一層の焦りと苛立ちが募ります。
    「……あ、あのね、お兄ちゃん、今友達と一緒で、んっ……ふぅ、だから、あの……」
    妹はハッキリしない口調で私の問いかけに答えようとしますが、
    すぐに言葉にならず、熱い溜め息に変わってしまいます。
    「由紀! なにがあったんだ!? そばに誰かいるのか?」
    「えっとね、ん……あんっ! だめっ!」

    もう間違いありません。妹は近藤と一緒にいるのです。
    いえ、それどころではなく、今まさに近藤の手によって
    無理矢理身体を開かれようとしているのです。
    「ん……あのね、今友達と一緒にいてその娘が呼んでるから、あっ……また後にしてくれない?」
    そんな妹の言い訳など信じられるわけがありません。
    私だってそこまで馬鹿ではないのです。

    「由紀、今どこにいるんだ?」
    「えっ、今? あのね、今は駅前の商店街だよ」
    妹の嘘が空々しく聞こえます。
    この時間であれば、駅前の商店街は買い物に出た主婦や、
    学校帰りの学生たちで賑わっているはずです。
    しかし、電話の先ではそのようなざわめきはまったく聞こえてこないのです。
    そのときには、妹が嘘をついていると同時に近藤と共にいるという確信が、
    私の中にしっかりと根付いていました。

    「あん、んっ、お、お兄ちゃん、だからっ、もう、切るねっ!」
    「あっ、ちょっと待て!」
    引き止める私の言葉を最後まで聞くことなく、妹は電話を切りました。
    私はすぐさま電話を掛け直します。
    しかし、今度はいくら待っても妹は電話には出ませんでした。
    それどころか、携帯の電源を切ってしまったのです。

    だって岡田が……岡田が……(´;ω;`)ウッ

    「くそっ!」
    なんの手がかりもないままに放り出された私は、
    近藤の部屋の前で抑えようの苛立ちを感じて立ち尽くしていました。
    これからどうすればいいのか、必死で考えようとしますが、
    頭の中では今にも近藤の逞しい物によって貫かれているのかもしれない妹の姿がグルグル回って、
    まったく考えがまとまりません。
    なんとかしないと、そればかりが先走ってなにをすればいいのかが見えてこないのです。

    (……仕方ない、あそこしかないか)
    混乱したままの頭でなんとか絞り出した考えは、
    これまで妹と近藤の濡れ場を目撃した場所、つまり先日の市民公園に行ってみることでした。
    そのときの私にはそれ以外に有効な考えは思い浮かびませんでした。
    今朝からの思いもかけない出来事の連続で、
    私はすっかりまいってしまっていたのです。
    思えば、こうして私を惑わせ、苛立たせることが近藤の思惑だったのかもしれません。
    しかし、私にはそこまで考える余裕などはまったくなかったのです。

    私は思い立った直後にはすでに駆け出していました。
    そのときの私はもはや正常な判断をくだせる状態ではなかったのです。
    頭の中では妹のことだけが渦巻いていました。
    私が公園に辿り着いたのはそれから三十分ほど経った頃でした。
    近藤のマンションから公園まで走り詰めの私は汗だくで、膝が震えるのも構わず、
    すぐさま森の中に足を進めました。

    森の中に足を踏み入れた私は、妹の姿を求めて辺りを探し回りました。
    近藤の逞しい一物によって貫かれている妹が、
    今にも目の前に現れるのではないか、そう思うと気が気ではありません。
    しかし、私の期待と不安とは逆に、森の中はシーンと静まり返っていて、
    辺りには人の気配はまったくありません。
    (二人はもう帰ってしまったんだろうか?)
    私の中でたとえようのない焦燥感と、諦めにも似た感情が湧いてきます。

    この公園以外に心当たりを持たない私には、これ以上どうしようもありません。
    しかし、妹のことをこのまま放っておくこともできません。
    これからどうすればいいのか? もう一度近藤のマンションに戻ろうか?
    これからの行動を決めあぐねていた私は、唐突に鳴り出した音楽に思わず声を上げそうになりました。
    しかし、その音楽が私の携帯の着メロだと気付いたとき、
    私にはそれが妹からだという稲妻にも似た閃きを感じ、即座に電話に出ていました。

    「もしもしっ! 由紀か! 今どこにいるんだ!」
    はやる気持ちで問い掛ける私の耳に、思いもかけない人物の声が聞こえてきました。
    「ふふふ、信二さんかい?」
    その声を聞いた私は雷に打たれたようになって、その場に立ち尽くしてしまいました。
    「今、あんたの家にお邪魔してるんだよ。もちろん由紀も一緒だ。
    これからあんたにいいもん見せてやるよ。すぐに帰ってきな」
    近藤は自分の言いたいことだけ言うと、さっさと電話を切ってしまいました。
    一方の私はというと、思わぬ相手からの電話にまたしても頭の中が混乱してしまい、
    どうすればいいのかわからず、しばらく抜け殻のようになっていました。

    (由紀が近藤と一緒に家にいる!?)
    予想外の展開に固まっていた私ですが、ふと思いついて携帯の着信履歴を確認してみました。
    近藤が私の携帯の番号を知っているわけがないからです。
    確認した履歴は思った通り、先程の電話は妹の携帯を使って掛けられたものでした。
    (近藤が由紀の携帯を使った? 由紀はどうしてるんだ?)
    (いいものを見せるって、またあのときのように由紀を弄ぶ様を見せつけるつもりか?)
    そんな考えが浮かびますが、頭の中で考えるだけではなにもなりません。
    即座に私は近藤と対決するために家へと向かうことにしたのです。


    十四.

    私が家に着いたのはそれから三十分ほどが過ぎていました。
    普段、気にしたこともない我が家が、今は悪魔の住処のような禍々しさすら感じます。
    私は意を決してドアノブに手をかけました。
    ドアは予想通りなんの抵抗もなく開きます。
    明かりのついていない薄暗い玄関には妹の靴の他に、見知らぬ男物の革靴が一足、乱雑に脱ぎ散らかしてありました。
    (由紀……待ってろ、今行くからな)
    私は胸の中に湧き上がる怒りを抑えつけながら、家の中に足を踏み入れました。

    家の中は不気味なほど静まり返っていました。
    (妹たちはどこだろう?)
    そのときの私は我が家にいながら、なぜか足音を忍ばせ息を殺して二人の痕跡を探していました。
    今思えば、私はもうすでに近藤によって思うままに操られているような状態だったのでしょう。
    そのときの私は確かに自身の興奮が高まっていたのを感じていたのですから。
    そして、その興奮から必死で目を逸らそうとしている自分自身にも気付いていたのですから。

    リビング、キッチン、浴室と、決して広くはない我が家の一階の探索はすぐに終了しました。
    (やはり二階……由紀の部屋か……)
    そう確信した私は二階へと続く階段の前に立ちました。
    そのとき、二階でなにか物音がするのに私は気付きました。
    それは決して大きな音ではありませんでしたが、確かに時折なにかが動き床が軋むような音を立てています。
    (いる……)
    確かに二人がいる。その事実に私は動機が激しくなっていくのを感じていました。

    階段を一歩一歩確かめるように踏みしめて上ります。
    一歩上がるごとに床の軋みが大きくなるように感じ、なにやら荒い息遣いのようなものまで聞こえてきました。
    家の中の空気が少なくなったような息苦しさを覚えながら、
    階段を上がりきった私は妹の部屋の前に辿り着きました。
    震える手でドアノブを掴みます。
    (由紀……)
    しかし、私はどうしてもドアを開けることができませんでした。
    ドアの先にある妹の痴態を想像すると、身体が固まったようになってしまうのです。

    「んうぅぅっ!!」
    そんな私の逡巡を打ち破るように女の呻き声が聞こえてきました。
    「由紀!」
    思わず漏らした呟きが、静かな廊下に響いて私は反射的に手で口元を覆いました。
    しかし、妹の声がまったく予想もしない場所から聞こえてきたので、
    私はそのことでまたしても混乱してしまいます。

    (俺の……部屋?)
    そう、妹の声が漏れてきたのは、妹自身の部屋ではなく、私の部屋からだったのです。
    (なぜ俺の部屋で……いや、それよりも由紀を助けないと……)
    妹の声を聞いたことで多少の冷静さを取り戻した私は、自分の部屋のドアの前に立ちました。
    落ち着いて神経をドアの向こうに集中すると確かに室内には人がいる気配があります。
    私は今度こそ覚悟を決めてドアを少しずつ、ゆっくりと開いていきました。
    そして、僅かにできたドアの隙間から中を窺った私の目に、
    息を呑むような光景が飛び込んできました。

    まず見えてきたのは、男の後姿でした。
    男はまだ服を着たままベッドに向かってこちらに背を向けて立っていました。
    私には後姿だけでも、その男が近藤であるということはすぐにわかりました。
    その姿を目にしただけで、私は再び怒りに我を忘れそうになったのですが、
    まずは妹の姿を確認するのが先だと自分に言い聞かせて、とにかく冷静になろうと努めました。

    なんとか気分を落ち着けて、近藤が向いているベッドの方に視線を移していきます。
    しかし、そんな私の努力を嘲笑うかのような妹の姿がそこにはあったのです。
    ベッドに転がされた妹は、ただ裸でいるわけではありませんでした。
    中学生にしては発達しているその肉体には真っ赤な縄が何重にも絡みつき、
    しっかりと妹を拘束していたのです。
    その縛りは以前見たことがある裏本にあった亀甲縛りという縛り方そのものでした。
    妹は両手を背中に回した状態で縛られ、仄かに膨らみを見せて自己主張しているような乳房を、
    上下から挟み込むようにして絞り上げられています。
    さらに、無毛の股間に食い込ませるような形で股縄が通されています。

    妹の身体への責めはそれだけでなく、縄が通された股間からは紐のようなものが伸びており、
    その先についている箱のようなものが近藤の手に握られていました。
    このときには近藤の責め方について、ある程度予測がつくようになっていた私には、
    おそらく妹の体内にはローターのようなものが埋め込まれているのだろうということがすぐにわかりました。
    そんな私の予想を肯定するように、妹は身体、とくに腰の辺りをモジモジと揺すっています。
    そして、時折妹が発する声が呻き声のようになる理由は妹の顔に視線を移すとすぐにわかりました。
    妹は口にボールギャグを咥えさせられ、決して大声をあげることができないようにさせられており、
    目の部分を覆うように黒い布で目隠しをしていました。

    目隠しとボールギャグで表情が見えない妹でしたが、
    その身体がしっかりと快感を感じていることは私にもはっきりとわかりました。
    まだ、春から夏に変わろうかという季節で閉めきった室内でも私はそれほど暑さは感じていなかったのですが、
    妹は全身にびっしりと汗を浮かび上がらせており、こんな状態がもうどれほど続いているのかを、
    私に想像させるのに充分なものでした。

    「へへ、もう我慢できねぇって感じだな」
    それまで、一言も喋らなかった近藤が突然声を上げたために、
    妹の姿にすっかり見入っていた私は漏れそうになる悲鳴を懸命に押さえ込みました。
    「んっっー!! ふうぅぅう!!」
    近藤の声に反応して妹の塞がれた口から悲鳴が漏れます。
    いえ、もしかしたらそれは、更なる快感を求める哀願の声だったのかもしれません。
    そう思わせるだけのものが、妹の汗まみれの姿態から滲み出ているようでした。

    「うんんっ……」
    妹は満足に声も出せない状態でしっかりと緊縛された身体をうねらせて近藤になにかを伝えようとしています。
    そんな妹を見下ろしながら、近藤は手元のスイッチをカチカチといじって妹を責めたてます。
    妹は長時間にわたって高められた性感に身体をほんのりと赤く火照らせて、
    近藤の責めを享受しているように見えました。

    (由紀……)
    私はそんな妹の痴態を見ながら、もう当たり前のようになってしまったかのようにズボンを下着とともに下ろし、
    固くそそり立っている自分自身を握りしめました。
    私には近藤によってむごたらしい責めを与えられている妹を助けようという気持ちはまったくありませんでした。
    ただ目の前で喘ぎ、悶えている妹に対する歪んだ欲望だけが、
    私の心を支配していたのです。

    静かな家の中に妹の呻き声とシーツが擦れる音、そして私の荒い息遣いが溢れていました。
    私の目に映るのは、妹の中学生らしからぬ艶やかな姿態だけです。
    ここに来るまでに様々な妄想を抱いていた私の一物は、
    もうすでに限界近くまできていました。
    そんな状態で現実の妹の淫らな姿を目撃してしまった影響で、
    私はほんの数回扱きあげただけで、欲望の証を吐き出してしまったのです。

    十五.

    いったんことを終えてしまうと後に残るのは強烈な自己嫌悪と、
    全身の筋肉が溶けてなくなってしまったかのような虚脱感でした。
    相変わらず部屋の中からは妹の呻き声が漏れ聞こえてきます。
    しかし、あまりの快感に茫然自失となっていた私には、
    そんな妹の姿も目に映ってはいましたが、決して見えてはいませんでした。
    そして、近藤が私たち兄妹を地獄に引きずり込もうとしていることにも
    まったく思い至ってはいなかったのです。

    「お楽しみのようだね……」
    突然頭上から降ってきた声に、私は思わず悲鳴を上げそうになりました。
    「おっと」
    しかし、私の口からその悲鳴が漏れることはありませんでした。
    私が声を出す寸前に私の口を近藤の大きな掌が塞いでいたのです。
    私は予想外の出来事にパニックになり、近藤の手を振りほどこうと腕を動かそうとしましたが、
    射精後の虚脱感に包まれた身体は主の言うことをまったく聞きはしませんでした。

    「おいおい、そんなに暴れると由紀に気付かれちまうぞ」
    私の腕を抑えながら近藤は耳元で囁きます。
    その言葉を聞いた私は、思わずベッドの妹に目を移します。
    妹は相変わらずその身体をくねらせて喘いでいました。
    そんな妹の様子にホッと息をつく私を見て、近藤はニヤリと口元を歪めました。

    「しかしまぁ、ホントに予想通りだなぁ、あんたは」
    下半身を丸出しにしたままの情けない姿の私を見下すようにして、
    近藤はニヤニヤと下卑た笑みを浮かべています。
    私はたった今の自分の行為による罪悪感からなにも言い返すことができず、
    ただただ俯くことしかできませんでした。
    「そんなに妹のやらしいカッコは興奮するかい?」
    「……!」
    そんな私に近藤は、私を貶めるようなことを言いながら部屋の中に戻っていきます。
    余りにも私たち兄妹を侮辱する近藤の物言いに、
    私は自分の姿を顧みることなく近藤に掴みかかろうとしてしまいました。

    しかし、私の思いとは裏腹に、脱ぎかけのズボンが足に絡みつき、
    私はバランスを崩して倒れ込んでしまいました。
    「おいおい、大丈夫かい?」
    そんな無様な私を嘲笑いながら近藤は妹の側に歩み寄ります。
    「由紀から離れろ!」
    私は妹に気付かれるのも構わず声を上げ、不自由な身体を動かして近藤に迫りました。

    そんな私を近藤はあっさりとやり過ごします。
    「!!」
    私ははずみで妹が寝かされているベッドにもんどりうって転がってしまいました。
    「うぅん!?」
    そのとき妹が上げた声に、思わず動きを止めてしまいます。
    ほんの少し前まで、もう妹に私の存在がばれても構わない、そう思っていたにも関わらず、
    妹の存在を意識した途端、私は再びその場の淫靡な雰囲気に飲み込まれてしまいました。

    妹に目を向けると、相変わらず艶かしい姿態を汗でテカらせて、
    股間の淫具の動きに合わせて縛られた身体をくねらせています。
    目の前にある妹の淫らな姿。
    これまで遠く離れた場所から見ていることしかできなかった妹の本当の姿が、今、目の前にある。
    手を伸ばせば触れることができるところにある妹の身体。
    かすかに感じる妹の甘い香りと、それをはるかに上回る淫らな性の臭い。
    それらが相まって私の精神を侵食していくようでした。

    「どうしたんだい?」
    気がつけば近藤が耳元で不快な笑みを浮かべながら囁きます。
    私の肩に手を置き、ゆっくりと妹の方へ近づけようと力を込めていきます。
    普段ならすぐに跳ね除けているはずが、そのときの私にはなぜかそれができませんでした。
    妹の秘部が目の前に近づき、その淫らな口をひくつかせています。
    「あぁ……由紀……」
    私はこの部屋の前に辿り着いてから、一度も萎えることのなかった自分自身を握りしめ、
    妹の秘部に舌を潜り込ませていました。

    「んんっ! うんっ!」
    私の舌の動きに合わせて妹は淫らな声を上げます。
    私は妹の身体を味わう余裕すらなく、ただひたすら舌を動かしていました。
    知識だけは知っていてもまったく技巧の欠片もない私の舌の動きにも健気に応える妹の声に、
    妙に嬉しくなって、自分自身を扱く手の動きを激しくさせていきます。
    妹の秘部を舐めながら、今にも絶頂を迎えようとしたそのときでした。
    「おっと、そんなところでイッちまっていいのかい?」

    そのときの私は本当にどうかしていたのだと思います。
    「あんたも自分が本当はなにをやりたいのかわかってるんだろう?」
    その近藤の言葉がとても甘美な誘いに聞こえていました。
    「いいんだぜ。あんたの好きなようにしても」
    近藤はおもむろに妹の股間に手を伸ばすと、妹の身体の中に埋まっていた淫具を引き抜き、
    妹の両足をぐっと左右に広げます。
    「ほら、由紀も待ってるんだぜ」
    そう言って妹の無毛の割れ目をくつろげていきます。
    その中に見えるピンク色の肉壁が私の劣情を誘って蠢いていました。

    私はもうおかしくなっていました。
    その場の淫靡な空気に完全に精神を犯され、一匹の愚かな淫獣と成り果てていました。
    そのときの私は、今、目の前にいるのが実の妹であるということも、
    その妹を自分の手で汚そうとしているということもすっかり頭の中から消し飛んでいました。
    ただ身体の奥底から湧き上がってくる激しい感情に突き動かされるままに行動していました。

    今までで一番というぐらいにいきり立った一物を握りしめ、妹の秘部に近づけていきました。
    荒くなった呼吸を整えることもせず、ただ目の前の行為に没頭する私を近藤はニヤニヤと見ています。
    しかし、私にはそんなことはすでにどうでも良くなっていました。
    妹と一つに繋がりたい、ただそれだけが私の心を占領していたのです。

    そして、いよいよその瞬間が訪れました。
    一物の先端を妹の秘部に触れさせた瞬間、私の全身を言いようのない快感が貫きました。
    その刺激だけで達してしまいそうになったほどです。
    私はかろうじて射精することだけは堪えることができました。
    しかし、今度はその姿勢のまま動くことができなくなってしまいました。
    今の私はほんの少しの刺激で確実に欲望を放出してしまうことが、
    自分でもわかっていたからです。

    しかし、そんな私の迷いは、思わぬ人物によって断ち切られることになったのです。
    「お兄ちゃん、いいよ……きて……」
    驚いて妹の顔を見ると、いつのまにか枕元にきていた近藤の手によって、
    目隠しとボールギャグが外されており、妹は潤んだ瞳で私を見つめていました。
    「由紀……お前……」
    「お願い……お兄ちゃんので由紀の中をいっぱいにして……」
    言いかけた私の言葉を遮ってさらに私を誘います。
    その言葉に私の理性は完全に消えてしまいました。

    ズブウ、そんな音が聞こえてくるような気がしました。
    「あああああああっっ!!」
    私の一物が完全に妹の中に消えたとき、妹は甘い叫びを上げて縛られた身体をのけぞらしました。
    「由紀、由紀、由紀!!」
    獣と化した私は、ただひたすらに妹の中を突き上げます。
    「あっ、あっ、あっ」
    私が一突きするたびにそのリズムに合わせて妹は嬌声を上げ続けます。
    そのときの私の目には妹しか映っておらず、私の頭の中は妹の身体を貪ることだけしかありませんでした。

    そんな獣のような交わりは、あっけないほどにあっさりと終わりを迎えようとしていました。
    この妹とのセックスが初体験だった私は、自分の快感をコントロールする術を持たず、
    妹のきつい締め付けも加わって、惨めなほどの早さで妹の中に欲望の証をぶちまけてしまいました。
    「ああぁ……」
    なんとも情けない声を上げながら射精してしまった私の一物を妹は変わらず締め付けてきます。
    「あぁ、お兄ちゃん、もっと……」
    そんな妹の声を聞くと、一度放出してしまった一物に再び力がこもっていくのを感じました。

    十六.

    それからしばらくの記憶はほとんどありません。
    ただ、何度も欲望を放出し、その度に力を取り戻しては再び射精する。
    それを繰り返して、最後には下半身に痺れたような鈍痛を残し、
    まったく反応しなくなるまで背徳の行為にのめり込んでいきました。
    いったい幾度妹の中に己の欲望を吐き出したのか、まったく覚えていません。
    出したと思っても、妹の甘い泣き声を聞いた途端に力がみなぎり、また妹を犯す。
    その繰り返しでした。

    再び記憶が戻っているのは、私が溜まりに溜まった欲望をすべて吐き出し、
    疲れきった身体を床の上に投げ出すようにしてベッドから降りるときのことです。
    私が妹との結合を解くとき、私は見てしまったのです。
    妹の悲しそうに滲む目を。
    そして次の瞬間、私は妹がもうすでに私の手の届かないところに行ってしまったことを悟ることになりました。
    ベッドから降りる私と入れ替わるように、近藤が妹の方へと近づいていきました。
    そして、そんな近藤の動きに気付いた妹は近藤に視線を移すと、
    今までどれだけ欲しくても手に入らなかった玩具を手に入れたときのように嬉しそうに、
    しかし、淫らな笑みを浮かべたのです。

    その妹の顔を見たとき、私はそれまで築いてきた私と妹の兄妹としての絆とか愛情とかいったものが、
    すべてこなごな砕け散ったことを思い知らされました。
    そして、あれほど愛しかった妹がもう戻ってこないことを理解していたのです。

    その後、近藤は母が帰ってくる直前になるまで我が家のいたるところで妹を犯し続けました。
    普段、家族が団欒の場を過ごすリビングで四つん這いにした妹をバックから犯し、
    風呂場に連れて行ったかと思うと、妹の後ろの穴に浣腸を施して便意に苦しむ妹を犯しながら排泄させ、
    腹が減ったと言っては、妹に夕ご飯を作らせながらキッチンで犯し、
    食事をするときでさえ、椅子に座った自分の上に妹を跨らせて、犯しながら食事をしました。
    そして、妹はそんな数々の責めに対して、淫らな反応を示し、数え切れないほどの絶頂を迎えたのです。
    私はその一部始終をどうすることもできずにただ見つめていることしかできませんでした。

    近藤は私にこれまで妹に仕込んできたことをすべて見せるかのようにして妹を犯し続け、
    夜遅くになって妹がほとんどなんの反応もしなくなった頃に帰っていきました。
    我が物顔で妹を蹂躙した近藤が去ったあとには全身を白く汚してボロボロになった妹だけが残され、
    私はそんな妹を風呂場に連れて行き汚れた身体をきれいに洗ってやることしかできませんでした。

    「……お兄ちゃん、ゴメンね」
    全身を優しく撫でるようにして汚れを落とし、二人一緒に温かい湯を張った湯船に浸かっていたとき、
    妹はポツリと漏らしました。
    私はそんな妹に対してかける言葉もなく、ただ背後から華奢な身体を抱きしめることしかできませんでした。
    それから私たちは時が経つのも忘れ、二人で抱き合っていました。
    静かな風呂場の中には妹の啜り泣く声がかすかに響き、私も声を殺して泣いていたのです。


    翌日、私と妹との間には昨日までとは違う空気が漂っていました。
    表面上は普段と変わらない兄と妹だったと思います。
    しかし、私にはそんな妹の様子も、私自身の表情や言葉もすべて中身もなにもない、
    ただの演技であるということはわかっていました。
    同じ食卓に着いている母も、どこかおかしな雰囲気を感じているのでしょう。
    私たちに気を使うような素振りが見られます。

出典:裏妹イタズラスレ
リンク:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/9661/1063864676/
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