M (エロくない体験談) 39870回

2007/05/08 10:09┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
53 :大人になった名無しさん :2007/01/02(火) 15:06:37 
話せば長くなるのですが、小3と小4の時にクラスにちょっと顔立ちが 
華やかな子がいました。Mという名前です。母親は美容院を営み、父親 
は地場企業に勤めていて、妹と祖母を加えた4人暮らしでした。僕の家 
からは歩いて10分以内のところに住んでいました。 
彼女は目だって勉強ができる方ではありませんでしたが、正義感が強く、 
隣のクラスで虐めがあったのですが、虐められている男子をかばって、 
虐めている男子3人にビンタするような女性でした。 
彼女とは中学校で再び同じクラスになりました。今にして思えば、その 
頃にはほかの女子に比べると色気があって、セクシーな雰囲気を既に漂 
わせていました。 
僕とは小4の頃から仲がよかったので、同じ班になり、彼女が僕の前に 
座っていたのですが、衣替えがあったその日に彼女の背中から透けて見 
えるブラのラインにはドキドキしたものです。 
ですが、彼女はスリムで胸が大きいようには見えませんでした。水泳の 
授業でも彼女の胸は全然目立たないので、僕は気安く「M、おまえのブ 
ラジャーは何のためにあるんだ?」とからかい、彼女は彼女で「うるせ 
ぇ!」と怒鳴り返し、僕にビンタしたりしていました。 
中2になる時にクラス替えがあり、彼女とは別のクラスになりましたが、 
通学経路が一緒なので、カップルでもないのに僕とMはよく一緒に通学 
していました。たまたま僕が遅刻しそうな時間に家を出たら、途中でM 
が待っていて「おい、遅れるぞ、走れ!」と大声で叫び、ご近所の笑い 
を誘ったりしていました。 
僕とMは男女というよりは男同士のようなつきあいで、僕も平気で彼女 
の尻を叩いたり、彼女は彼女で僕の股間に蹴りを入れてくるような間柄 
でした。 
僕の父は早くから彼女を「Mちゃんは美人だ」と言っており、僕もそれ 
は認めていましたが、彼女には照れくさくてそんなことは言えません。 
そんなことを言うと今の付き合いが一変しそうなことも感じていたよう 
に思います。 
問題は彼女の家庭、特に母親と祖母にありました。熱心なS価学会信者 
でした。彼女に「勉強を教えろ」と強引に彼女の部屋に連れ込まれたと 
きもお題目を唱える声が響いていて、彼女も「勘弁して欲しいわ」と言 
っていたのですが、僕の両親は大のS価学会嫌いで、彼女の母親から以 
前に「S教新聞」の購読を頼まれた時に喧嘩になっており、子供同士は 
仲がよいのに親同士はうまくいっていないという付き合い方でした。 
当時の彼女の成績は中の中から上の間くらいで、僕はトップクラスでし 
たから、志望校も異なり、中学校を卒業したら接点が少なくなりそうで 
した。彼女が進もうとしている高校は朝8時まで寝ていても遅刻しない 
場所にあったのですが、僕の志望校は6時台に家を出ないといけない場 
所にあり、通学で顔を合わせることもなくなるからです。 
それでも当時の僕は彼女との「別れ」を惜しいとは全く思いませんでし 
た。彼女は英語が比較的苦手で、僕は得意ということもあって、僕は時 
々請われるままに彼女の部屋で英語を教えたりしたけれど、彼女のベッ 
ドが目の前にあってもヘンな気持ちにはなりませんでした。<つづく> 


54 :53:2007/01/02(火) 15:20:55 
彼女の母親は美容院にいるため、部屋には来ないし、当時小学生の妹は元気に 
外で遊んでいたので、いくらでもチャンスはあったのですが、二人ともそうい 
う雰囲気にはならなかったのです。 
後で知ったのですが、僕はご近所で「女の子との付き合いにうつつを抜かして、 
勉強がおろそかになっているから不合格じゃないか」みたいにおばさん達に噂 
されていたそうです。 
勉強の合間に「H(僕のこと)、好きな人とかいる?」と訊かれたので、「いや、 
前はいたけどね」と答えると「誰々?」としつこく訊くので「Tだよ」とある美 
形の女の子の名前を答えると、彼女は「ふ〜ん、ああいうのがタイプなんだぁ」 
と言っていました。彼女はキリッとした美人で、Tは今で言う癒し系です。僕も 
彼女に突っ込むと「前はねKが好きだった・・・こともあった。でもNもよかっ 
た」などという答で、どちらも僕とはタイプが異なっていました。ちなみにこの 
二人と僕は仲がよく、特にNは何かと僕を立ててくれる存在でした。 
そういう話はそれきりになり、受験の当日は会場が異なるため顔を合わせること 
も無く、僕は順調に受験を終え、志望校の近所にあるラーメン店やゲーセンを「入 
学後に必要になる知識を身につける」などというバカなことを引率の先生に言い放 
って、遊んで帰りました。帰り道、Mが公園のベンチにポツンと座っていたので、 
「おう!うまくいったか?」と声をかけると「いかなかった・・・」と半泣きにな 
ってしまいました。「オマエのせいで英語で失敗したぞ!落ちたら責任とれよ!」 
と言うや否や彼女は顔を覆って走り去ってしまい、僕はそんな彼女が腹立たしく(子 
供でした)、合格発表の日まで顔を合わせることはありませんでした。 
合格発表の当日、僕は予定通り合格しており、帰り道に彼女の志望校の発表を見にい 
きました。これは彼女1人を気にしたわけではなく、友人達の合否が気になったからで 
す。彼女の受験番号はありませんでした。 
また公園で彼女に会いました。彼女は「どうだった?」と訊いてきたので僕はVサイン 
だけして「おまえ、どうするんだよ?」と彼女に尋ねたら、「●●女子大付属に行くよ」 
というのです。そこは僕の高校から歩いて10分程度、駅も同じです。こうして僕と彼女 
はまた仲良く通学することになりました。<つづく> 


55 :53:2007/01/02(火) 15:38:03 
登校初日、彼女とはバス、JRと一緒でした。JRでは同じ中学校から 
僕と同じ高校に進んだ数人と彼女と同じ付属高校に進んだ数人、さらに 
男子私立高校に進んだ数人が一緒でした。 
こうして段々、お互いにほかの中学校から進学してきた友人が混じり始 
め、彼女は堂々と僕に蹴りを入れるし、僕は彼女の背中に手形でつくく 
らいの強さで張り手をしたりしていました。彼女は「H、ブラジャーに 
触っただろ!」と大声で怒鳴り、僕は「オマエ、なぜ必要ないものをつ 
けてんだよ!」と言い返して、周囲の爆笑を誘ったこともありました。 
誰も僕と彼女をカップルだとは思っていないようで、僕も彼女を指差し 
て「コイツは男だから、中身も体型も」などとオモチャにしていました。 
ですが、夏休み前から僕と彼女との間には微妙な空気が流れ始めていま 
した。いつものように掛け合い漫才のようになって、僕が彼女にヘッド 
ロックをかけたときに「オマエ、抱き方が乱暴だぞ!」という彼女と目が 
合った瞬間に「あっ僕はこの子が好きなんだ」とわかってしまったのです。 
後で聞いたところでは彼女も同じだったそうです。 
当時、僕は天下様のような立場だった中学校時代に比べて、高校では厳し 
い学力競争に晒され、ストレスで疲れていたのです。それを癒してくれる 
のが彼女とのふれあいでした。 
「おまえ、俺に抱かれたいのか?」とその場はジョークで返した僕でした 
が、彼女を抱き締めたいという思いが一気に高まりました。 
夏休み、僕は学年で真ん中くらいの順位にしかなれなかったために必死で 
勉強していたのですが、ふと手を休めると彼女のことを考えるのでした。 
彼女とは夕方の時間、たまに公園で会うことができましたが、なぜか以前 
のように男同士のように話すことが出来なくなっていました。僕が彼女を 
意識していたからなのですが、上気したように彼女もまた僕を意識してい 
たのです。お互いにそれで何となくギクシャクしていました。 
8月も終わりに近づき、僕は陽に焼けることもないままに夏休みを終えよ 
うとしていました。お陰で二学期は上位に入れる自信ができていましたが、 
何か物足りないままでした。 
そんな時にふらりとバスに乗り、海水浴場に出かけました。もう海水浴を 
楽しむ人もほとんどいなくなっていて、夏の終わりという雰囲気でした。 
そこには中学校時代の友人で父親がテキヤをやっている友人が住んでいて、 
僕とは全く正反対の世界にいるタイプでしたが、なぜか彼の顔を見たくな 
ったのでした。彼は海の家のバイトをしていて、暇そうでした。 
「なんだ真っ白じゃねぇか!」と僕を見るなり、人懐こそうな笑顔を浮か 
べました。僕は何も言いませんでしたが、「好きな女ができたんだろう? 
ドンといけよ!思い切りのよさと破天荒さはオマエの持ち味じゃないか!」 
と彼は言うのでした。ものの15分も一緒にいたでしょうか、僕は彼に「あ 
りがとう」と言って帰路に着いたのでした。<つづく> 


56 :53:2007/01/02(火) 16:24:13 
その翌日でした。彼女を訪ねました。 
が、彼女はいませんでした。妹が「ねえ、Hクンと姉貴って喧嘩してるの?」 
と訊いてきました。僕は「いや」と答えたのですが、歯切れが悪く聞こえたのか、 
「さっさと謝った方がいいよ!」と姉のように僕の背中に思い切り張り手をする 
のでした。 
その夜に彼女から電話がかかってきました。考えてみれば電話がかかったのは初 
めてです。「妹からオマエが謝りに来たって訊いたけど、何?」「いや謝りに行 
ったんじゃないんだけどね」「謝られる覚えはないしね」というような会話があ 
って、「とりあえず明日会おうか」という話になりました。これが午後9時頃。 
僕は10時頃になって、なんとなく公園に散歩に出たのです。そうすると彼女が 
間もなく現れて、お互いに驚きました。僕は彼女が来ることを期待したという意 
識はなかったし、彼女もそうだったようですが、なぜかその時は二人とも公園に 
足が向いたのでした。 
「明日の用って何?」という彼女に僕は答えられません。「今日の内に済ませれ 
ば、オマエの鬱陶しい顔を見なくて済むからな」という憎まれ口をきく彼女に僕 
も「じゃあ手短に済ませるよ」というなり抱き締めてキスを奪ったのです。これ 
がテキヤの息子の言う「思い切りの良さ」です。彼女はあまりに突然だったのか 
唖然とした表情でした。しかも震えていました。次にきたのは強烈な蹴りでした。 
「初めてのキスがこんなのになって、このヤロー、責任とれ!」という叫び声に 
近所を気にしましたが、もうどうにもなりません。彼女は叫ぶやいなや僕に抱き 
ついて自分からキスしてきました。 
こうして僕と彼女は何度もキスを交わし、何も言わずとも気持ちを確かめ合った 
のでした。 
二学期になり、僕は学力テストでも上位に入り、T大、K大合格圏だと言われる 
レベルに達しました。彼女とは特に進展はなく、その後はキスすることもなく、 
相変わらず通学仲間でした。彼女に私立男子校の生徒が交際を申し込んだという 
話が出て、彼女と僕の共通の友人であるW(女子)が「H、いいの、彼女とられ 
るよ」と言う有様でした。ちなみにWは夏休みに僕とMとの間にあったことを全 
く知りません。僕は「そのうちMが男だとわかって、別れて下さいなんて言うん 
じゃないか?」と言っていましたが、実はちょっと焦ったのです。10月の中間 
テストが終わるまで、僕は彼女とデートすらしませんでした。それで僕は人並み 
のデートをしようと思い、彼女を映画に誘い、二人で映画を見て食事をするという 
オーソドックスなデートをしたのですが、あのとき以来キスもしていないことが気 
になって、帰り道に例の公園に誘い、漸く夏休み以来のキスを味わいました。 
そして初めて「好きだ」という言葉を口にしたのです。彼女は「私は待っているの 
に、アンタ鈍感だよ」といつもの蹴りを返したのですが、僕は満足でした。気持ち 
を言葉で伝えることができたことに。 
その翌日からは二人で登校する際の雰囲気が変わったのでしょうか、周囲は僕と彼 
女をそういう間柄として自然に扱い始めたのでした。相変わらずお互いに殴る蹴る 
に近いようなことをしてはいましたが、電車を降りるとみんな「じゃあな」とさっさ 
と去っていくのです。僕は感心しました。 
クリスマスイブ、僕と彼女はごく自然に結ばれましたが、場所は僕の家でも彼女の家 
でもありませんでした。誰も来ない海の家でした。テキヤの息子が協力してくれたの 
です。ただ二人で1時間くらい誰にも邪魔されずに過ごすつもりだったのに、彼は僕 
の相談を受けてから、電気ストーブに飲み物や軽食まで用意して、しかも布団まで持 
ち込んでいたのでした。合鍵をもらうときにも何も言わずにニッと笑うだけでした。 
それから僕と彼女は彼女の部屋で関係を続けました。喧嘩らしい喧嘩をすることもな 
く、お互いの卒業まで続きました。 
彼女の胸は全然大きくならなかったけれど、僕はとても幸せでした。 
卒業後、彼女は付属高校だったためにそのまま地元の女子大に進み、僕はK大学に進 
みました(T大、K大と書いたK大ではないK大)。極端に遠くに離れたわけではな 
いけれど、段々疎遠になってしまい、夏休みに逢っても、もう関係を持つことはあり 
ませんでした。以前と同じ男同士のような付き合いに戻ってしまいましたが、僕はそ 
れでよかったように感じました。彼女も彼氏ができたとか、旅行に誘われているけど、 
どうしよう?などと話していました。<つづく> 



57 :53:2007/01/02(火) 16:25:02 
お互いに大2になってからはわざわざ会うこともなくなりました。 
大3の夏休みでした。彼女が入院したというのです。僕は驚きました。病状はよくな 
いようで、僕はすぐに病院に駆けつけました。彼女は元々色白だったのですが、その時 
は青白い顔色で痛々しく、正視できませんでした。白血病だったのです。 
「おい、大丈夫かよ。悲劇のヒロインは似合わないね」とジョークを言ったものの、僕 
はもう涙を流している状態でした。彼女は彼女で「オマエ、死ぬと思ってるんだろう? 
死ぬ前にオマエがやった悪さを全部言われるのが怖くて来たな」と言うのですが、涙を 
流しています。 
すぐに命にかかわることはないという話でしたが、僕は彼女を失いたくなかったので、 
骨髄移植での治癒可能性を尋ねたところ、妹の骨髄が適合するということでした。何だ、 
泣くようなことじゃなかったんだ!と僕は安心しました。 
その様子を見て彼女はニヤニヤ笑っているのです。「この野郎、助かるんじゃないか!」 
「運は強いからね」。そして彼女は僕に耳打ちするのでした。「1人しか男を知らないまま 
死ぬような勿体無いことはしないよ」。僕は彼女を失うことがどれだけ恐ろしいかを知ら 
されて愕然とした直後でしたが、冷静でした。「オマエは助かっても男を1人しか知らない 
ままだ」と囁きかけたところ、彼女はまた泣き始めました。 
彼女は結局助かり、今も元気です。僕の両親は結婚に大反対でした。彼女を嫌いなのでは 
なく(彼女自身は僕の両親とは仲がよい)、彼女の母親と祖母が信仰するS価学会が反対の 
理由でした。 
そこで彼女が自分の母親と祖母に条件を出しました。僕や僕の両親の前でS価学会のSも口 
にしてはいけない、S教新聞の購読を勧めてはならない、これに違反したら絶縁するという 
のです。 
彼女の母親と祖母に異存はなく、僕達の婚約が決まりました。 
僕も彼女ももうすぐ卒業です。卒業後1年は結婚しないので、来年は結婚ということになり 
ました。今は「オマエ、ほかの女と寝ただろう?ズルイ!」と時折責められ、蹴られていま 
す。<おわり> 


出典:せいきょー
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