ルパン (アニメキャラの体験談) 13203回

2007/07/19 16:38┃登録者:えっちな名無しさん◆Y/vRvEXw┃作者:名無しの作者
281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 14:20:49 
窓からの光が、室内の塵に反射して瞬く。無機質で、どこか寒々しい病室。 
そこに、ルパンがいた。 
薄水色の病院服の上に赤いジャケットを羽織り、ベッドの上に腰掛けていた。 
大きく息を吐くと、銭型は病室へと足を踏み入れた。ルパンを、逮捕するために。 
捕まえる? この今にも死にそうな病人を? 
長年夢見てきた事だというのに、銭型にとってそれは既に無価値だった。 
「よく来たなぁ、とっつぁん」 
人を食ったような態度でルパンが声をかける。 
掠れきった声、扱けた頬、体中に繋がれたチューブは心電図へと繋がっている。 
かつての面影は、ほとんど残っていない。 
そこにいるのは、死を目前に控えた一人の病人だった。 
「ルパン、何で貴様がこんな……」 
「天下の大泥棒にも、勝てない物があったってことさ」 
「一生をかけて追い続けて来て、こんな幕切れとはな」 
「そんなら見逃してくれよ、とっつぁん」 
「そればかりは出来ん相談だな。ルパン、貴様を……貴様を逮捕する」 
「ごめんだね。俺ぁ逃げるぜ」 
「今の貴様に何が出来る」 
銭型の言葉に、ルパンはにやりと笑った。 
「どうかな?」 
ジャケットから取り出したのは、ワルサーP38。それを自らのコメカミに押し付けて言った。 
「あばよ、とっつぁん」 
銃声がコンクリートの壁に反響する。急激に乱れた心電図は、数刻の間にフラットとなった。 
してやったり。 
銭型の脳裏に焼きついたルパンの最期は、そんな、いつも通りの彼の姿だった。 
「ルパンめ……まんまと逃げおった……」 
銭型は、失われた何かが再び燃焼し始めるのを感じていた。 
コートからガバメントを抜き、セーフティを解除する。 
「逃がすものか。どこへ行こうが必ず捕まえてやるぞ、ルパン」 


========オチわからない人用============


301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 23:24:26 
>>281 
どういうこと? 


302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 23:57:06 
>>301 
⊃後追い。 

出典:2
リンク:2
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