「バイク乗れるの?じゃあ後ろ乗せて!」
そう頼まれたのは高2の期末テストの朝だった。
いつも遅刻してくるこの子も、テストの朝だけは早く来ていた。
そして二人で他の人が来るまで隣同士座って勉強するのだ。
そうやって仲良くしてくれるのは嬉しかったが、
彼女の左手薬指の指輪を見るたびに複雑な気持ちになってしまう。
それと同じ指輪をしている男とは、もっと仲良くしてるんだよな・・・
『ごめん。まだ初心運転者期間過ぎてなくて、二人乗りできないんだ』
「え〜。いいじゃん・・・」彼女は甘えるように言った。
『ダメ。3年生になるまで待って。そしたら乗せてあげるから』
彼女は悲しげな顔をした後、世界史の勉強に戻った。
2年の終業式。朝早く来ると、彼女が既に来ていた。
ふと彼女の手を見るといつもしていた指輪が無い。
今まで指輪についてあえて聞かなかったが、その時は別だった。
『いつもの指輪、どうしたの?』
そう聞くと彼女は隣に来て、黙ったまま俺の目をみていた。彼女の瞳に目を奪われてしまった…
どのくらいかはわからなかった、時間的には短いはずなのに
とても長く感じた。
彼女と見つめ合ったまま、もう一度同ことを言った。
彼女は
「忘れてきちゃった」
『そうなんだ』
「気になるの?」
優しく言われたので思わず言ってしまった。
『彼氏となんかあったのかとおもった』
「…」
『あったの?』
「別になんにもないよ、それよりもうバイク乗れるよね?」
『うん、乗れるけど』
「じゃあ、放課後乗せてね」これを言い彼女は席に戻った。
このとき、嬉しさと悲しみがあった。
複雑
(・∀・): 45 | (・A・): 49
