小学校二年のころかな?姉貴がウサギ拾ってきたんだ。
その時は小学生の俺の手のひらに乗るぐらいちっちゃくてかわいかったなぁ。
脱走してきたのかわからないけど、一応張り紙をして飼い主を探したんだけど、見つからなかっ
たな。
俺と姉貴で親を説得して飼うことになったよな。
(思い出すだけで涙が止まんないよ・・・この前も、夢の中で会えたな)
次の日からウサギの飼い方が載っている本をいっぱい読んで調べたよ。
やっぱ名前も付けないといけないから、姉貴とあれがいい、これがいい、って言い合ったな。
で、けっきょく決まったのが「リン」。(薬品じゃないよ)
それから毎日、トイレとか餌の世話をしたっけ。
親の意見もあって、放し飼いにしたな。
まあ、それが失敗で家中うんこだらけ。
あっちもうんこ、こっちもうんこ、なわけよ。
学校から帰ったらまず掃除。
もう日課になっちゃった。
それから、なんだかんだで二年がたったな。
帰ってきたら、リンが食パンの袋破ってパン食ってやがんの。
びっくりしたよ。
で、次は俺の腕にまたがって腰振ってやんの。
その頃はじゃれてるんかなぁって思ってたんだけど、調べてみたら生殖行為だってさ。
俺の腕でオナニーすんなって感じ。
で、俺が小五の時にリンを連れての初旅行が決まったんだったな。
場所はたしか京都だったと思う。
で、河原に放していっぱい遊んだな。
車の下に入って出てこなかった時は、もう、あせったよ。
中学に入って忙しくなってからあんまりかまってやれなかったな。
それでもなんとかがんばって世話をしてきたな。
中二でおかんが死んだ時もお前がずっとそばにいてくれたな。
で、高校に入ってもう、かまってやれる時間が無かったな。
それでも、帰ってくるたんびに寄ってきて、頭を出してきて「なでなでして」みたなことしてきたのに、かまってやれなかったな。
で、二ヶ月ぐらいして高校辞めてプーしてたときは、朝から晩まで一緒にいたことが多かったっけ。
寝るときも一緒でめっちゃかわいかったな。
それから仕事も見つかって忙しくなって、かまってやるひまがなかったな。
(たしか、目が見えなくなってきたのもこの時ぐらいからだったっけ)
で、十月ぐらいからあんまり餌を食べなくなってきたんだったな。
十一月ぐらいから寝転べなくなってずっと丸まってたな。
仕事も辞めてプーして、一緒にいる時間が増えたな。
もう、その頃からぐったりしてる時が多かったな。
頭の隅では解ってたんだけど認めたくなかった。
「お前が死ぬとかありえへんし!」ってずっと自分に言い聞かせてたよ。
やっぱり自然の掟には逆らえないね・・・
死ぬ前の日、一生懸命俺の寝てるベットに上ろうとしてたね。
なんで、その時に一緒に寝なかったんだろうね。
後悔してもしきれないよ。
電話が鳴って起きたっけ、あの時・・・
「あ!リンが横になって寝てる!」って思ったなぁ。
電話を切ってリンって呼びながらゆすったっけ。
起きなかったな。
耳に息を吹きかけても、大好きなパンを出してきても反応が無い・・・
もう、涙が止まらなかったよ。
生ぬるくなったからだを抱きながら「ごめんな・・・がんばったね・・・ほんとにごめんな・・・」って・・・
一時間か二時間か、どれぐらいすぎたんだろう。
もう、目が腫れて痛かったよ。
ちょっとして親父と姉貴が帰ってきたな。
一緒にわんわんないたよ。
ほんと、おまえには驚かされてばっかだよ。
今までありがとうな。
死ぬ時、一緒にいてやれなくてごめんな。
気づいた時に、いつもそばにいてくれてありがとう。
安らかにお眠りください。
一緒にいて楽しかったよ・・・
愛しいよ・・・
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